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公開日:2025.07.04

南仲通り
ビール醸造所、開所へ
“地元の恵み”醸す一杯

  • 巨大なタンクの前でそろいのユニフォームを見せる(右から)原田醸造所長、木下社長、川合店長

 南仲通りに8月、新たなクラフトビール醸造所「藤沢ビールハウス」がオープンする。本町で理化学製品の開発・販売を手掛けてきた(株)バイオクロマトが運営。「藤沢ビール」を味わえる場としてレストランも併設され、地元野菜を使った料理も楽しめる。木下一真社長は「クラフトビールで地元を盛り上げていきたい」と思いを語る。

 近年クラフトビールの人気が続いている。湘南エリアにもブルワリーが次々と出店。お目当ての醸造所を目がけて全国から足を運ぶファンもおり、観光振興の起爆剤としても期待されている。

 同所を切り盛りするのは、木下社長の大清水高校時代の同級生、原田昇醸造所長と川合亮店長。4年前に木下社長から「湘南、江の島、茅ヶ崎、鎌倉の名が入ったビールはあるが『藤沢』の地名が入ったビールがない」と話を持ち掛けられたのが出店のきっかけだ。原田さんは自動車整備士、川合さんは飲食系の企業にそれぞれ務めていたが、木下社長と共に地元を盛り上げようと覚悟を決め、脱サラ。開店準備を進めてきた。

 藤沢ビールは酵母やホップの組み合わせを工夫した全3種類。原田醸造所長は「地元の人に楽しんでもらえる味にしたい」と意気込む。レストランからはガラス越しに醸造タンクが見られる他、地産地消をコンセプトにしたフードメニューや藤沢ビールを使ったカクテルも用意。メニュー開発を担当する川合店長は「20年、30年先も残り続け、まちの文化になるような商品と料理を提供したい」と展望を描く。

 藤沢ビールは8月中旬のレストランオープンに向け、7月末から仕込みが行われる予定。また、焼肉店「ヨンドン」など市内の飲食店でも提供されることもすでに決まっており、地域をあげて新たなクラフトビールの誕生を支える。

北口の新名所商店会も期待

 藤沢ビールハウスでは、南仲通り商店会に所属する美容室や花屋、パン屋など多種多様な店舗とも協力し、ウエディングプランも計画中で、藤沢市ふるさと納税の返礼品にも選定される予定だ。こうした多角的な地域活性化に貢献しようとする取り組みに対し、同商店会の花屋の店主・加藤香代子さんは「藤沢駅北口のランドマークになることを期待している。一緒にまちを盛り上げていきたい」と語る。

麦芽カス活用地域を循環

 そのほか同所では、ただビールを製造・販売するだけでなく、製造過程で出てくる麦芽カスの再利用も検討。レストランメニューに使う他、野菜を仕入れる相原農場(宮原)の畑の肥料に再利用される。特殊ネジメーカーの(株)サイマコーポレーション(辻堂)にも提供され、再活用されるなど商品だけでなく本来廃棄されるものも、市内で循環させることを想定。地域のモノづくりに新たな風を吹かす。

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