藤沢 文化
公開日:2026.01.09
365日変わらぬ号令 辻堂海浜公園でラジオ体操
自由な集いは30年続く朝の風景
元旦の深呼吸、サンタ姿で交流も
「いち、にっ、さん、し」――。冷たい風が頬をなでる元旦の午前6時半。初日の出を一目見ようと、ぞろぞろと海岸へと向かう人混みに紛れて、大きく体を動かす集団がいた。「辻堂海浜公園 ラジオ体操友の会(仮称)」の面々だ。盆暮れ正月を問わず、30年以上にわたって365日、心地の良い汗を流し続けている。
毎朝定刻になると、どこからともなくメンバーが姿を見せる。ラジオ体操第一・第二の曲に合わせ、10分ほどかけて、ゆっくりと体をほぐすのが日課だ。
特に会長やリーダーは置いていないが、窓口担当を務める阿部孝徳さん(72・辻堂東海岸在住)によれば「自然発生的につくられた」という。
当初は犬の散歩などで公園へ訪れていた10人に満たない男女が、体力向上と健康増進を目的に始めたものだった。現在は芝生広場で2カ所に分かれ、50〜60人が集まる規模にまで広がっている。
参加者の過ごし方はさまざまだ。海岸を散歩してから体操に合流する人もいれば、終了後に海や富士山、大島を眺めてから帰路に就く人もいる。クリスマスにはサンタクロースの衣装で集合写真を撮るなど親睦も深い。参加は自由で、薄明りの中、ヤシの木を背景に思い思いの時間を過ごす。
最年長という内田一義さん(89)は「健康状態を心配し合い、朝に皆の顔を見ることが習慣になっている。最近では隣に誰が住んでいるか分からないという声も聞く。でも、ここではあいさつやたわいもない会話でコミュニケーションが図られ、見守りにもつながっている。続けることが何より大切」と語る。
「今年もお互い体に気をつけて」。そう言葉を交わしたメンバーたちは、それぞれの日常へと散らばっていった。
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