藤沢 文化
公開日:2026.10.02
国貞・国芳・広重の共作一堂に 浮世絵館で企画展 来月3日まで
辻堂神台の藤澤浮世絵館で現在、企画展「ザ・ストーリー・オブ・東海道五十三対 国貞・国芳・広重」が開かれている。会期は11月3日(火)まで。
展示は、幕末の人気画家だった歌川国貞(三代豊国)、歌川国芳、歌川広重が制作した『東海道五十三対』などの作品群。東海道五十三次コーナーでは、東海道の宿場町に伝わる故事や伝説、昔話などの物語を題材にした同館所蔵の『東海道五十三対』55点が並ぶ。同作は、6つのうちわ問屋が版元(出版者)として錦絵の制作・出版に参入した際に作られた。作品上部にある言葉書きの枠が「うちわ」の形をし、版元により形状が異なることも見どころの一つだ。
藤沢宿コーナーでは、街道を描く絵師たちの参照資料となった絵入りの案内書『東海道名所図会』を紹介。浮世絵の言葉書きや構図の元ネタとなった場面をパネルなどで見比べられる。江の島コーナーでは、江の島ゆかりの歌舞伎演目『白浪五人男』などをモチーフにした作品を展開。「明治の写楽」と称された国貞の弟子・豊原国周らの見応えある作品が並ぶ。
企画コーナーでは「視覚で彩る江戸のイマジネーション」と題し、当時大流行した合巻(シリーズものの娯楽本)や百人一首をモチーフにした作品を展示。妖術使いや合巻の華やかな装丁、絵と言葉で物語を立体的に楽しんだ江戸の人々の暮らしと文化を伝える。
企画を担当した学芸員は「当時は天保の改革により美人画や役者絵への規制が厳しく、教養を高める歴史や伝説が新たな娯楽として好まれた背景がある。3人の絵師が互いの個性を調和させて描いた共作の魅力とともに、作品の見比べを楽しんでほしい」と来館を呼びかけている。
学芸員による見どころ解説は10月11日(日)と24日(土)に開催。時間は各日午前11時〜と午後3時〜(30分)。各回定員30人で当日先着順。参加無料。
開館は午前10時〜午後7時(入館は午後6時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。入館無料。
問い合わせは同館【電話】0466・33・0111。
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