3月4日(金)に米国ナッシュビルとの友好親善を目指しコンサートを行う「鎌倉のカントリーとブルーグラスを愛する会」の代表 東 理夫さん 扇ガ谷在住 70歳
「姉妹都市」を目指して
○…カントリー音楽の中心地として知られる、米国テネシー州の州都ナッシュビル。この地と鎌倉の親善友好を深めようという動きが今、鎌倉でスピードを上げている。ナッシュビルの総領事、佐藤博史氏が鎌倉出身ということもあり、共通の知人を通じ、「アメリカ音楽と鎌倉に造詣が深い」ことから、”つなぎ役”の会の代表に。
○…カナダに暮らした父母を持つ日系2世。「両親とともに戦中の満州に向かう途中、大阪で自分は生まれた。色々な国を見ているからそれぞれの文化にふれ、音楽の興味の幅も広かった」。10代の頃には、カントリーミュージックに魅了され、幾度と無く渡米。ある時テネシー州のステージで演奏したところ「日本人がここまでできるのか」と驚かれ、大学生で同州の名誉市民の称号を得る。卒業後にフォークギターの講師として指導した教え子には、南こうせつ、財津和夫、なぎら健一などプロミュージシャンも多数。「日本人にもっとカントリー音楽を深く知ってもらいたい」と今でも、各地でバンド活動を行っている。
○…本業はミステリから、エッセイ、コラムと書きこなす作家。映画「ミリオンダラー ベイビー」の原作翻訳など仕事の幅は広い。「作家は自由業だから、貪欲に仕事をしていかないとね」と複数の連載を抱え精力的に執筆を続ける。東京・青山を拠点としていたが「夜型の生活を変えよう」と25年ほど前に鎌倉へ。仕事で都内に向かう電車は「気持ちの整理や、文章を考えるのに適した距離でとても良い」のだそう。今は「朝7時から仕事をして夕方、長寿寺の鐘の音が聞こえたら、筆を置きます。仕事の後の一杯は格別ですよ」と朝方の生活スタイルを満喫している。
○…16日(水)にはナッシュビルの市長が鎌倉を訪れる予定。「姉妹都市が目標です。まだまだ始まったばかり」と、これからも”貪欲”に活動を続けていく。