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鎌倉 人物風土記

公開日:2011.09.02

設立60周年を迎えた市民による政策提言団体「鎌倉三日会」の会長
加藤 正さん
市内常盤 79歳

市民の立場で物申す



 ○…市政に関心のある市民の集まりである「鎌倉三日会」が今年で設立60周年を迎えた。その会長として4期目を務める。明日3日には市内で記念例会を開く。同会へは、誘いを受けて2002年に入会した。



 ○…鎌倉の市民団体として「鎌倉同人会」に次ぐ歴史を持ち、会員には名だたる企業の出身者をはじめ経済人や文化人らが顔をそろえる。100人を超す会員が、その知見を活かし、「市政を外から見守って物申す」純粋な政策提言団体として活動する。最近では、高齢化著しい鎌倉において医療問題に取り組む。医師会と湘南鎌倉総合病院の連携などは、「市民にとって重要な検討課題だ」と指摘する。



 ○…秋田県の出身で大学進学とともに上京。化学メーカー大手の三菱化成(株)(現三菱化学(株))で全国各地を回った。鎌倉へは1974年に越してきた。その後は、外資との合弁会社の社長および会長を務め、一線を退いたのは1999年の12月。実弟には、現日本プロ野球コミッショナーで、元駐米大使を務めた加藤良三さんを持つ。



 ○…「余生はパブリックサービスに貢献する」-、欧米の企業家から聞いた言葉だという。「この考えに感銘を受けてね。私もそうしようと思った」。リタイア後は、市のかまくら行財政会議に参加するなど市政を見つめてきた。



 ○…戦後の東京大学柔道部一期生ということもあり、全国7つの旧帝大による柔道大会には今も顔を出す。「学生の柔道に対するひたむきな姿勢に胸が熱くなります」と根っからの柔道好き。



 ○…今年6月には源実朝の首塚がある秦野市から桜の木を2本、市役所前に植樹。横には、実朝の歌を記した記念碑も。その達筆な書は師範の腕をもつ自身によるものという。同会は60年という節目を迎え、「あぐらをかかず、若い世代にも開かれた団体でありたい。地方自治の先進都市を目指し、その取り組みを全国に発信できたら」と語った。

 

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