鎌倉市の消防士・小倉健二さん(44)が、先月26日から今月5日にかけて米国ニューヨーク市で開かれた「世界警察消防オリンピック大会(WORLD POLICE&FIRE GAMES)」ベンチプレス競技部門において、銀メダルに輝いた。小倉さんは同大会3回目の出場で、全てメダル獲得の快挙。「ベンチプレスが将来オリンピックの正式種目になったら、日本代表になりたい」と抱負を語る。
同大会は2年ごとの開催で小倉さんが初出場したのは2005年のカナダ・ケベック大会。そこでいきなりの銀メダル。07年のオーストラリア・アデレード大会では世界記録175kgをたたき出し、世界の頂点に立つ。09年の大会には参加せず、今回のニューヨーク大会となった。
小倉さんが競う階級(82・5kg〜90kg)は、選手の層が厚くハイレベルな争いに。競技は同じ重量を3回上げて次に進む。また、一度申請した重量を後に軽くすることはできず、相手との駆け引きもあるという。
競技当日、アデレードで出した世界記録と同じ175kgまでは成功。しかし、競い合った米国の選手が180・25kgを上げ、世界記録を更新した。小倉さんも優勝選手と同じ重さをほぼ上げることはできたが、「最後に肘を伸ばせなかった」と悔しさをにじませる。
今大会は米国東部を襲ったハリケーン「アイリーン」により、競技日程の変更など予測不可能な事態があり、競技への集中が難しかった影響もあったようだ。
小倉さんは普段、大船消防署・玉縄出張所の救急隊長を務める。ベンチプレスを始めたきっかけは、空手の稽古で胸骨を折り、その悔しさを克服するための筋力アップだった。約170cmの身長で当時の体重は50kgほど。それが日々のトレーニングで筋骨隆々に。胸囲は130cmにもおよぶ。
今後は「ベンチプレスの世界組織IPF主催の大会でもメダルが取れるよう頑張りたい」と語った。
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