特別展「北条時頼とその時代」が9月21日(土)から10月27日(日)まで、鎌倉国宝館(市内雪ノ下)で開催される。鎌倉幕府の5代目執権として強いリーダーシップで北条氏の専制を確立する一方で、社寺や御家人、民衆の保護に力を入れた北条時頼の人物像と時代に、様々な歴史資料や名宝から迫る。
北条時頼(1227〜63)は、有力御家人だった三浦氏を滅ぼして北条氏の専制体制を確立するなど、政治に手腕を発揮する一方、信仰心に篤く、中国の高僧・蘭渓道隆を招いて日本初の禅宗専門道場・建長寺を創建するなど社寺を積極的に保護した。
また自らは質素倹約を貫き御家人や民衆の保護に努めたことから、時頼の政治は「鎌倉幕府中興の仁政」とうたわれた。その名は後世まで「名君」として伝わり、諸国を行脚して民情を視察した「廻国伝説」も生まれている。
同展は今年が時頼の没後750年に当たることから企画されたもの。建長寺に伝わる資料を中心に彫刻や肖像画、書状やゆかりの名宝などを「肖像」「彫刻」「信仰と事跡」「蘭渓道隆と建長寺」といったテーマごとに展示する。
同館では「現在まで続く鎌倉をかたちづくるのに大きな貢献をした人物でありながら、実像はあまり知られていない。史実だけでなく伝承も紹介することで、その複雑な素顔を浮き彫りにしたい」と話している。
開館時間は午前9時から午後4時30分(入館は午後4時まで)。月曜休館(9月23日と10月14日は開館、9月24日、10月15日は休館)。観覧料は一般700円、小・中学生200円。会期中は毎週土曜日午前11時から担当学芸員による展示解説も。問い合わせは同館【電話】0467・22・0753へ。
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