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鎌倉 人物風土記

公開日:2015.11.13

60周年を迎えた大船地区社会福祉協議会の会長を務める
梅澤 徳夫さん
台在住 74歳

人の温かみ感じる大船に

 ○…今年60周年を迎えた大船地区社会福祉協議会の会長を2009年から務める。11月14日(土)には、鎌倉芸術館で記念大会が控えており、1年前から会場の手配や資金集めなどに奔走してきた。「節目の年を会長として迎えることができて光栄。より良い大船を目指す1歩になれば」と意気込みを語る。

 ○…大船生まれ大船育ち。中学生の時にカメラに触れてから、その魅力にのめり込んだ。「鎌倉カーニバルや、お祭りでモデルさんを呼んだ撮影会があると聞くと、夢中で撮りに行きました」と振り返る。高校卒業後は日本大学芸術学部写真学科に進学。その後、広告や雑誌などを扱うプロダクションに所属し、定年まで勤め上げた。

 ○…会社は都内だったが、大船を離れたことはない。「今はずいぶん住宅が増えたが、一面畑と田んぼだった」と変貌する街の様子を間近で見てきた。「昔は柏尾川がよく氾濫していたことを知らない人も多いのでは」と、大船の歴史、特に災害について語り継ぐ必要性を痛感している。高校1年の時に起きた大規模な氾濫は今でも忘れられないという。「電車は止まっていると聞いたので自転車で学校へ行こうとすると、山崎や町屋、大船まで一帯が水浸しになっていた」。こうした災害がもし今起きたら――。そんな想いで高齢者宅の見守り活動や「福祉まつり」の開催といったお互いの顔が見える機会を積極的に作っている。

 ○…現在は妻、息子家族と共に生活する。約50年前に結婚式を挙げた円覚寺で、息子夫婦も式を挙げた。3人の孫は育ち盛りの男の子で「とにかくよく食べるんです」とその成長ぶりに顔がほころぶ。息抜きとなるのは盆栽をいじっている時というが、「今はなかなかその時間もなくて」と苦笑い。それでも、「大船を住みよい街にするために出来ることはもっとあるはず。そのためにもう少し頑張りますよ」と笑顔で語った。

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