由比ガ浜4丁目のテニスクラブ跡地に、商業施設と共同住宅を建設する開発事業の届け出が11月30日、鎌倉市に提出された。この場所では以前にも大型商業施設が計画されていたが、渋滞悪化を懸念する周辺住民らの声を受けて、事業主がいったん廃止していた。新しい計画では、商業施設の規模を以前と比較して半分程度に縮小、残りの区画にはマンションを建設するとしている。
計画が進むのは、鎌倉海浜公園由比ガ浜地区に隣接するテニスクラブ跡地約1万7千平方メートル。
事業者が市に提出した開発に関する届出書などによれば、予定地の北側8359・37平方メートルに、地上2階建て延床面積5808平方メートルの商業施設を、南側7298・05平方メートルに、地上3階建て、延べ床面積7900平方メートル、戸数88戸の共同住宅を、それぞれ建設する計画となっている。商業施設はスーパーマーケットをキーテナントに、専門店や飲食店が数店舗入るという。
事業主は、商業施設が大和情報サービス(株)、共同住宅がエヌ・ティ・ティ都市開発(株)で、商業施設は2017年5月着工、19年4月の完了を、共同住宅は17年5月着工、19年8月の完了を目指すとしている。
計画一度は白紙に
この場所ではもともと、地上2階建て、延べ面積約1万平方メートルの商業施設の建設が計画され、昨年2月に事業の届出書が市に提出されていた。
しかし渋滞の悪化に対する懸念もあり、当初から周辺住民が反対の声をあげていたほか、市議会が同年3月、十分な渋滞、防災対策をとらない限り計画を認可しないよう求める決議を全会一致で採択した。
こうした状況を受けて事業を計画していた大和情報サービス(株)は「現状の計画では地域の理解を得られない」と判断。今年1月30日、事業廃止を市に届け出て、敷地や施設の規模、駐車場台数を縮小した計画を改めて提出する考えを示していた。
今回の計画では、施設の規模が以前の半分程度になっているほか、駐車場台数も320台から159台へと縮小された。大和情報サービス(株)は「計画の変更により渋滞への懸念はかなり少なくなった」としており、現時点で新たに交通シミュレーションを実施する予定はないという。
同計画についての住民向け説明会は13日(日)午後6時から、鎌倉商工会議所で開催される。
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