鎌倉版 掲載号:2018年4月27日号
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4月1日付で江ノ島電鉄株式会社の社長に就任した 楢井 進さん 藤沢市在住 60歳

地域繋ぎ街に賑わいを

 ○…110余年の歴史を持つ江ノ島電鉄。これまで大株主や親会社の社長が続いていたが、生え抜きは18代目にして初。「まさか(自分が)なるとは思わなかった」と振り返りつつ、度々口をつくのが交通インフラを支える企業としての責務。「鉄道もバスも人命を預かる事業。安全を第一に考えたい」。重責をかみ締めながら決意を語る。

 ○…藤沢駅コンコース内にあるアンテナショップの改装や、外国人向けのアプリ開発。増加の一途を辿る観光客を背景に数年前、社の中期計画として「ツーリズムファースト」を打ち出した。五輪を控え、今後さらなる需要が見込まれる中で受け皿の整備が必要と考えたからだ。一方、沿線住民の利便性を図ることも喫緊の課題。「生活の足」という観点からすれば、旅客増による混雑は悩ましい問題だが、「輸送が増えることで設備投資ができ、結果として地域への還元にもなる。その背景は知ってもらえたら」

 ○…今や湘南ブランドの代名詞とも言える江ノ電だが、苦節もあった。昭和40年代には廃線計画も持ち上がり、就職後、江ノ島駅前にあった木造の社屋は「あまりの古さにお客さんがトイレと間違えて入ってきてしまうほど」。どん底も含めて、趨勢(すうせい)を肌身に感じてきたからこそ、いつの時代も支えてくれた地域への感謝は深く刻まれている。

 ○…地域活性化に向け、社を含む地元関係者らが観光振興を話し合う「鎌倉藤沢観光協議会」に期待感を示す。自らは「街並みこそが最大の観光資源になる」が持論。「何度も足を運んでもらうためには、街の活力や賑やかさが不可欠」。鍵は行政の垣根を越え、地域ぐるみでいかに課題解決にあたれるか。「自分はいわば”土着”ですから。これまで以上に地域の橋渡し役を担えたら」

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