第50回全日本オプティミスト級セーリング選手権で初優勝に輝いた 鷲尾 青(あお)さん 材木座在住 14歳
ヨットに情熱 夢は世界へ
○…先月江の島沖で開催された、15歳以下の選手が小型ヨットの操船技術を競う「第50回全日本オプティミスト(OP)級セーリング選手権」で初優勝に輝いた。男女143人が出場し、女子による総合優勝は史上7人目。「今年がOP級に出られる最後の年。優勝できてとても嬉しい」。健康的に日焼けした笑顔で語る。
○…鎌倉生まれの第一中学3年生。マリンスポーツ経験者の両親の影響で、4歳ごろからボディーボードなどを楽しんでいた。ヨットとの出合いは第一小4年の時。江の島ヨットクラブを見学中、船を自在に走らせるセーラーたちの姿に「格好良い。私もやってみたい」と魅了された。3歳下の妹とともに、小5で同クラブジュニアに入会。いまでは冬、雪の降るなかであっても週2回の練習を欠かさない。「潮風を受けて走るのが本当に気持ち良いし、勝つためには頭を使い、戦略的にコースを回るのが面白い」
○…「始めた頃は、強風に煽られ転覆する怖さがあった。成績が伸びず、辞めたいと思ったこともある」。小6で初出場した全日本選手権では惨敗。「とても悔しくて、懸命に技術を磨いた」。仲間たちと切磋琢磨し合う中で頭角を現し、昨年は初めて日本代表として香港でのアジア選手権、今年6月にはオランダでの欧州選手権に出場。世界のレベルの高さを肌で感じた。
○…4歳からピアノを続ける音楽好きの一面も。現在は特に米国のDJデュオ「ザ・チェインスモーカーズ」のファンで「大会前にも聴いて、気持ちを高めている。語学にも興味が出て、将来は英語圏に留学したい」と夢を語る。今後は2人乗りの420級に転向予定。「来年5月のジュニアオリンピックカップで上位を狙いたい。20歳になる6年後には、パリ五輪に出場できれば」