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伝統芸能「荻江節」の演奏者で普及活動に努める 荻江 寿愼(じゅしん)さん(本名:竹村 眞さん) 由比ガ浜在住 38歳

掲載号:2019年2月22日号

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「100年後も変わらぬ音を」

 ○…江戸時代の長唄をルーツにした三味線音楽の一つ「荻江節」。250年以上続く伝統芸能の継承者として、市内を拠点にライブやワークショップを行い普及に努める。3月2日には明王院で開かれるひな祭りイベントに参加。「敷居が高いと感じる人も多いと思いますが、子どもたちに三味線に触れてもらうなど、皆さんと一緒に楽しめる催しになれば」

 ○…荻江節家元の祖父と父に師事し、幼い頃から厳しい稽古をこなした。6歳の時、国立劇場で初舞台を経験。「会場の歓声は今も忘れられない」と振り返る。並行して才能が開花したのが競泳。「やれるところまでやれ」という祖父の言葉を受け、高3でバタフライ国体3位になるまで成長した。五輪出場も視野に入れていたが、大学1年の時に交通事故に遭い、1年間水中での練習ができなくなった。翌年復帰したものの、ライバルには大きく水を空けられ「夢が一気に崩れ去った」。水泳を辞め、大学も退学した。

 ○…落ち込んでいたある日、父に誘われ荻江節の舞台へ。久しぶりに目にした華麗な演奏に「かっこいい。自分もこれを極めたい」と気持ちが奮い立った。それからは1日8時間の猛稽古の日々。努力は実を結び22歳の時、祖父から「寿愼」の名前を許された。現在は歌舞伎座などでの舞踊公演で演奏を務め、当代一流の歌舞伎俳優とも数多く共演。それでも「一つひとつの舞台が勉強ですね」と謙虚に語る。

 ○…28歳で結婚し、2人の子宝にも恵まれた。2年前に由比ガ浜に稽古場を構え、弟子は約50人。忙しい日々だが、サーフィンが息抜きだという。「激しさはないが美しく心地良いのが荻江節。100年後も継承していくためにも積極的にまちに出向き、鎌倉市民に魅力を発信していきたい」

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