6月26日に開幕する「アジアテコンドー選手権大会」に出場する 菱伊 里緒さん 西鎌倉在住 15歳
頂点目指し心技体磨く
○…中央アジア・キルギスを舞台に6月26日に開幕する「アジアテコンドー選手権大会」16〜17歳55kg以下のクラスに出場する。2年前、韓国で行われた同大会では組手で優勝、型で3位となっており「今回は両種目で優勝したい」と意気込む。
○…テコンドーを始めたのは小学3年生の時。現在も170cm近い長身だが、幼い頃から背が高く母からレスリングや空手など様々な格闘技を勧められた。「実はあまり興味がなかった」というが、体験入会のために訪れたのが大船にあるテコンドー道場。競技そのものよりも「同じ年齢の子たちが『一緒にやろうよ』と誘ってくれたので、楽しそうだなと思った」。初めて出た大会は上級者と当たり「ボコボコにされて辞めたくなった」と笑って振り返るが「一つ一つできる技が増えていくことが楽しい」と成長の喜びを糧に練習に打ち込むと、徐々に才能が開花した。小学6年で全日本大会優勝を果たし、昨年はアルゼンチンで行われた世界大会にも出場するなど、実績を残している。
○…現在は週5日道場へと通い、4〜5時間の練習に取り組む。得意技は「かかと落とし」。「相手が積極的に前に出てくるタイプなのか、カウンターを狙っているのか、事前に立てた対策がハマって技が決まった瞬間が最高に気持ちいい」
○…普段の教室では高校1年生の女の子らしく、気の合う友人たちと楽しい時間を過ごしているが「道着を着ると顔が変わる、と言われる」。最近は、幼稚園や小学生の子どもたちを指導することも多くなっており「テコンドーは空手とは違う華麗な上段蹴りや回転技が特徴。自分が活躍することで魅力を知ってもらえるような存在になりたい。目標は世界大会で優勝すること」。静かなひと言に強い決意がにじんだ。