閉院一転、産後ケア継続へ
旧バースクリニック
3月22日
3月末で閉館した西鎌倉子ども会館の建物が多世代交流拠点「西鎌みんなの家」として生まれ変わり、6月下旬から試験運用が始まっている。運営を担うのは自治会・町内会の会員を中心としたボランティアスタッフ。関係者は「地域の人や資源が集い、活性化の核になる場所にしていきたい」と意気込む。
湘南モノレール西鎌倉駅から徒歩5分の場所にある旧西鎌倉子ども会館(津西1の16の36)は、1991年3月に完成。学童保育の「子どもの家」と、主に乳幼児とその保護者を対象とした「子ども会館」として利用されてきた。
2017年8月に子どもの家が西鎌倉小学校内に移転した後は、子ども会館専用となり、18年度は1日平均20人が訪れていた。
しかしアフタースクールと学童保育が一体となった放課後かまくらっ子が今年4月、西鎌倉小学校内に整備されたこともあり、3月末での閉館が決定していた。
自治会が中心に
閉館後の建物の活用について、鎌倉市から西鎌倉地区町内・自治会連合会(芹澤幸彦会長)に打診があったのは昨年末。その後の協議の結果、建物は市が所有したまま運営を同連合会が担い、地域住民がイベントや教室の会場などとして利用していくことが決まった。
新型コロナウイルスの感染拡大により、運営体制についての検討は遅れたものの、同連合会の会員や運営に手を挙げたボランティアスタッフらは、ビデオ会議システム「Zoom」を利用しながら週1回のペースで打ち合わせを重ねた。
スタッフには経営コンサルタントもおり、マーケティングの手法を用いて「会館を利用した多世代の交流促進」「地域の活性化への貢献」「ガラス張りの運営」といった基本理念を決定していったという。芹澤会長は「施設の清掃と改装を行った際には元ゼネコン社員の住民が活躍するなど、改めて地域に多彩な人材がいることが分かった」と振り返る。
6月23日から試験運用がスタート。専門家のアドバイスを受け、換気や消毒の徹底、アリーナの利用定員を15人に制限するなど感染予防策を徹底しながら、これまでにクラシックコンサートやヨガ教室の会場として利用されたり、地域の大学生が受験を控えた高校生を指導する「勉強会」などが開催されている。
子ども会館時代から利用しているという河野寛大君(小4)は「この場所が残ってうれしい。子どもだけでなく誰もが気軽に来られる場所にしてほしい」と話す。
来年度の自立目指す
今後の課題は収益の確保だ。光熱費などは今年度いっぱいは鎌倉市が負担するが、来年度以降は「自立ができるように」求められている。運営ボランティアのリーダーである肥後正一さんは「会員制としたり地域の企業から協賛を募るなどして、安定的な収入を確保していきたい。当面はオンラインもカギとなる。配信イベントの会場としての利用など、アイデアを持ち寄りながら地域活性化の拠点としていきたい」と話している。
利用方法などについては【URL】https://24minna.org/または【メール】nishikamakura24@gmail.comへ。
旧岩瀬こども会館今後の活用が決定
西鎌倉子ども会館と同時期に閉館となった旧岩瀬子ども会館が来年4月から、鎌倉市シルバー人材センターの事務所として活用される方針であることが分かった。
これは8月24日の市長定例会見で明らかになったもの。同団体が建物を管理するとともに、建物の一部を乳幼児の居場所などとして開放する予定という。
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