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精進料理塾「禅味会」を主宰し、国内外でその魅力を伝える 藤井 まりさん 稲村ガ崎在住 73歳

掲載号:2020年9月18日号

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食の意味と大切さ伝えたい

 ○…稲村ガ崎の丘の上、緑に囲まれた自宅で「禅味会」と名付けた精進料理塾を開いている。国内外を飛び回り、年間100日ほどを海外で過ごすことも。「今年はコロナ禍で出張が少ない分、禅寺も多い地元鎌倉で、精進料理の精神と魅力を伝えていけたら」

 ○…大阪で働いていた時に修行中の僧侶だった夫・宗哲さんと知り合い、結婚。鎌倉に移り住み、自身は塾講師として働き、夫は建長寺で料理を担う「典座(てんぞ)」を務めた。編集者でもあった夫が精進料理辞典を執筆した際、「教わりたい」という声がかかり、教室を開くことに。「私自身は元々料理は好きではなくて」と笑う。当初は夫を手伝う程度だったが、実践で学び、教えることも徐々に増えていった。

 ○…夫が執筆活動に専念するため、講師役を交代。14年前、夫が他界した後も1人で切り盛りしてきた。「気付けば教室を開いて36年。あっという間」。仏教を本格的に学んでいないため、「私が教えていいのか」と戸惑ったこともある。「でも、大半の人は自分や家族の健康のため、家で食べる前提で訪れる。だから私は、精進料理は心が大切な『まごころの料理』であること、家庭で生かす方法を伝えようと思った。ゴマをするのが大変ならペーストを使っていい。忙しい現代だから合理的にね」

 ○…作務衣が定番スタイル。早稲田大学のワンダーフォーゲル部で山歩きに打ち込んだこともあり、坂道と階段の続く自宅までの足取りは軽やかだ。7月に始めた鎌倉彫会館のカフェ倶利での講座は、鎌倉彫の器で料理が味わえることもあり好評で、来月には2回目を開催する。「心と体はひとつという仏教の『心身一如』の教え、毎日の食の意味と大切さも伝えていきたい」

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