大船警察署の署長に就任した 向井 洋さん 大船在住 53歳
支えあう気持ちを大切に
○…大船署の署長に今年3月就任。管内の印象は、「商店が並ぶ大船エリアと、自然や寺院が散在し歴史感じる北鎌倉エリア。街並みがまったく違っても、共通するのは落ち着いた雰囲気」。「地域のさまざまな人や団体と協力しながら、安全で安心できる街づくりを目指していきたい」と抱負を語る。
○…横浜市泉区の出身。結婚を機に平塚市で暮らしているが、春に初の署長となり、官舎と呼ばれる公務員社宅で単身赴任生活をスタート。「とにかく炊事をするのが大変」と毎日の家事に追われている。休日の日課はランニングで、大船署管内を1日6〜8Km走り、身体を鍛えている。「アップダウンが多くてきつい」と感じながらも、街並みや自然の雰囲気が良く、気持ち良く走っているという。ただし、「自炊のことで頭がいっぱい」のため、ランニングは休日限定にしている。
○…警察官を志すきっかけとなったのは、刑事ドラマ『太陽にほえろ』。刑事が犯人を捕まえる姿に憧れた。警察官になってからは、大きく報道された重大事件に携わったことも。「ドラマのように1時間で犯人は捕まらないよね」と苦笑いしながら、これまでの経験を回顧する。
○…地域の課題と感じているのは、特殊詐欺への対策強化。「お金を奪われるだけでなく、精神的ダメージも大きい。魂を殺す悪質な犯罪」と恐ろしさを訴える。今年4月には、犯罪抑止キャンペーンを大船駅で実施。今後も犯罪防止の取り組みや啓発活動を積極的に進め、特殊詐欺の撲滅に注力していく。また先日の大船まつりでは、「地域の人が協力的で温かみを感じた」と振り返る。地域の人と手を取り合いながら、安心できる街づくりを目指していく。