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鎌倉 人物風土記

公開日:2022.09.09

8月に開所した「みちテラス」を統括する
織田(おりた) 絵美子さん
横浜市在住 40歳

地域の道照らす存在に

 ○…8月、大船に「みちテラス」が開所した。よろず相談所の地域包括支援センターをはじめ、授乳場所やミニ図書館を設けた地域交流スペース、高齢者と障害者が共に過ごせるデイサービスも。普段はふらっと立ち寄り自由に過ごせ、困った時には「最短の解決への道」を導き出す。「どんな時でも『みちテラスなら』と思ってもらえる場所にしたいですね」

 ○…社会福祉士やケアマネジャーなどの資格を取り、高齢者福祉の道1本で歩んできた。社会福祉法人きしろ社会事業会に入り、10年前の立ち上げから携わってきたのが、今回移転した「地域包括支援センターきしろ」だ。困りごと1つに対しても、多角的な支援が必要なケースも少なくない。保健師、看護師らと共に、地域のために考え、動いてきた。

 ○…新しいことを始める時は、いつも胸が高鳴る。過ごし方を利用者自身が決めるというデイサービスでは、太鼓やレースのゲーム、いわゆるeスポーツを導入した。思い描くのは、利用者の高齢者と障害者だけでなく、子どもも一緒に楽しむ姿だ。さらに拡充したのは、子育て世代への支援。「育児に仕事、さらに親の介護もとなると助けが必要」。自身も小学3年生の息子を育てるワーキングママだからこそ、支えたいという気持ちが膨らむ。

 ○…地域の人と会い、声を聞き、縁や信頼関係が生まれる。「大変な仕事でしょうとよく言われるけれど、本当に楽しい。人と話すのは好きだし、やった分だけ返ってくる」と顔がほころぶ。「みちテラス」の名には、寄り道、未知との出会い、笑顔が満ちる――など、複数の意味が込められている。地域の人の「道を照らす」ため、自身も楽しみながら歩んでいくつもりだ。

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