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鎌倉 人物風土記

公開日:2023.12.15

警視庁と全国防犯協会連合会による防犯栄誉金章を受賞した
座間 幹夫さん
大船在住 94歳

続けることに価値がある

 ○…地域の防犯活動に長年尽力した人に贈られる「防犯栄誉金章」。今回受賞した93人の中で最高齢での表彰を受けた。「私の力は微々たるもの」と謙遜しながらも、「安心して暮らせる街を目指してきたのでうれしい」と笑みを浮かべる。大船仲通町内会で長年会長を務め、現在は最高顧問。約50年にわたりパトロール活動を続け、近年は防犯カメラの設置と関連ステッカーの掲示に注力し、「捕まる前に悪人を作らない」対策を徹底する。

 ○…逗子市久木で生まれ、すぐに大船へ移り住む。幼少期には、近所に松竹大船撮影所が完成し、「火事が起きた時には、バケツに水を入れて火消しをしたこともあった」と当時を振り返る。就職後に大船を離れ、通商産業省(現経済産業省)での繊維研究や民間企業の勤務を経験した後、再び実家の大船で居を構えた。

 ○…2019年に惜しまれながら閉店した日用雑貨店「まるみ」の創業者。大船仲通商店街の10軒目として1962年に開店し、食品を商店街へ買いに来る人々に食器や小物が飛ぶように売れた。以前から多趣味で、居合道やゴルフ、水墨画、華道など多彩な顔を持つ。中でも華道は、「雑貨の使い方が分からなければ商売が務まらない」と自ら習い始め、現在も鎌倉国際華道協会の一員として華展に作品を出展する。

 ○…健康の秘訣は、1呼吸の間に8歩歩くこと。意識を続けると歩調が速まり、姿勢も自然と良くなってくる。50年前に保護司だった父の姿を見て始めた防犯活動は、「活力と若返りをもたらせてくれる」と続けることに価値を見出す。「奉仕の気持ちを持って人に尽くしたい」。これからも感謝と思いやりの気持ちを忘れない。

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