ドナー経験者として7月12日の献血&骨髄ドナー登録会(市役所)に協力する 山下 圭子さん 材木座在住 57歳
誰かのために
○…「ドナーになってもらえるか考えてもらえますか?」。2018年、姉からスマホへメッセージが届いた。間髪をいれずに返信。「もちろんいいよ」と。2歳上の姉が急性骨髄性白血病にかかり、骨髄を移植した。手術が終わると、すぐに別室の姉のもとへ。骨髄移植が完了した姉からの「大丈夫」という言葉が忘れられない。「姉が病気とわかった時から何でもしようと思っていたから」
○…元気になった姉とともに、NPO団体「かまくら献血部」を立ち上げ、骨髄バンクを支援する「神奈川骨髄移植を考える会」に入会。日本赤十字社らが7月12日に鎌倉市役所で実施する献血&骨髄ドナー登録会にも、ボランティアとして協力する。姉への骨髄移植を機に、講座を受けてドナー登録説明員にもなった。「現在のドナー登録者の多くが40代以上。提供できるのは55歳までなので、なるべく若い人が長期間ドナーになってくれたら」。移植には型の適合が求められるため、登録者を増やして受け皿を広げたい。
○…横浜生まれ。小学生の頃から正義感が強かった。仲間外れの子を助けてあげたことで、自分が蚊帳の外に追いやられたが「全然気にならなかった」。証券会社で働き結婚。現在は、姉が暮らす材木座のマンションの別階に居を構える。「もともと姉は明るかったが、病気を経て前よりも活動的になった」と言い、一緒にコンサートへ出かけたり、リコーダーを習ったりしている。
○…「ドナー登録は、2ccの採血とデータ登録で終わり。自分の大切な人が病気になったら、と想像して協力してもらえるとうれしい」。自身は大切な姉が助かったことで、リコーダー二重奏で発表会に出たいという目標が生まれた。
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