茅ヶ崎・寒川 スポーツ
公開日:2015.06.05
テニス
県制し関東へ
赤羽根中の渡邉聖太さん
茅ヶ崎市立赤羽根中学校3年で市内甘沼の「パームインターナショナルスポーツクラブ」所属の渡邉聖太さんが、このほど行われた神奈川県中学校テニス大会男子シングルスで優勝。8月に開催される関東大会への出場を決めた。
聖太さんは過去の戦績から加算されるポイントで第一シードから出場。大会初戦は「緊張した」と言うものの、持ち前のパワーを生かした自分のプレーを貫いて順調に勝ち上がり、決勝へコマを進めた。決勝でも「この日一番の出来だった」との言葉通りサービスエースを8本決め、終わってみれば6―0の快勝で優勝し、昨年の雪辱を果たした。
ケガからの復帰
聖太さんは昨年も同大会に出場したが、春先から痛めていた右肘の怪我が原因で思うようなプレーができず、準優勝という悔しい結果に終わっていた。検査で右肘の軟骨が砕けている事が判明。大会終了後の8月末、さらなる進化を求めて手術に踏み切った。しかし待っていたのは辛く苦しいリハビリ生活だった。病院でのリハビリはもちろん、ボールを打つ事ができないため、一人黙々とランニングをするなどして回復を待った。再びボールを打てるようになったのは12月に入ってから。幸い術後は肘の痛みが消え、肩の可動域も広がるなど体全体が一新。サーブの強化に繋がり、持ち前のパワープレーにさらに磨きがかかったという。
被災地から避難
聖太さんは福島県出身。震災時は自宅の壁にヒビが入るなど被害を受け、その夜は車で一夜を明かした。その年の夏、父親が単身福島に残り、母親と兄の3人で茅ヶ崎に自主避難。現在は赤松町で暮らしている。
「テニスはいろいろな人に出会える。苦手な事も自信を持って挑戦できるようになり、何事も『出来る』とプラスに変えられるようになった」と話し、人間として成長に繋がっていることを実感している。優勝の結果に「うれしいというよりホッとした。関東も優勝あるのみ。地元福島で開催する全国大会でもいい結果を残したい」と意気込みを語った。
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