茅ヶ崎・寒川 人物風土記
公開日：2015.12.04
大相撲九州場所で序ノ口力士「服部桜」として初めて相撲をとった
服部 祥多さん
本村出身 17歳
夢は烏帽子岩の化粧まわし
○…「頑張ります。茅ヶ崎の皆さん、応援して下さい」。11月の大相撲九州場所で序ノ口力士「服部桜」として初めて土俵に上がった。四股名は師匠・式秀親方の現役名「北桜」から一字をもらった。本場所の厳しさを経験するも「千代大海関のような突っ張りを極め、茅ヶ崎出身の山本昌投手のように長く現役でいたい」
○…本村で生まれ、梅田小・中に通った。小学校低学年の時にテレビの相撲中継で、大銀杏姿ではなく地味なまわしを付けた力士の取組を見て「こんな時間からやっているんだ」と興味を持った。好角家だった祖父の影響もありその後国技館で観戦。その時、北桜と記念撮影をした。中学卒業後は進学せず「部活でやった長距離走を続ける」と家族に話し「筋力トレーニングの研究と実践」と称して自宅で四股を踏み、摺り足の練習を人知れず行った。「実は前から相撲をやりたくて進学しなかった。ずっと言えなかった」と家族に打ち明けるのは、１年９カ月後のことだった。
○…記憶に残る「優しそうな北桜関」の笑顔。「他の部屋も調べたけれど、やっぱり親方の元へ行きたかった」と選んだ理由を振り返る。２０１４年12月に一大決心をし、鈍行電車で茅ケ崎駅から茨城県の佐貫駅へ。龍ケ崎市にある式秀部屋の門を叩いた。
○…親方やおかみさん、家族らの了承を得て、今年９月２日に正式入門となった。茅ヶ崎から持参したものは着替え・洗面用具・サンダルのみ。「寂しいというより、これからやるぞという方が強い」と気合い十分。野球好きで話が盛り上がるという兄弟子が付き添ってくれた新弟子検査では、会場で１リットルの水を飲み体重70kg、身長は同期の中で最も高い１８０cmで合格した。関取になったら化粧まわしは「親方に趣味のビーズで作ってもらいたい。模様は茅ヶ崎海岸と烏帽子岩か、梅中の校章がいい」とはにかむ。茅ヶ崎初の関取を目指す表情は明るい。
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