3年ぶりに来日し、ヴィブラフォン奏者としてアルバムリリースツアーを行っている 藤田 正嘉さん 香川出身 37歳
故郷の原風景を音色に
○…金属製の音板を持つ打楽器「ヴィブラフォン」。「音の震えが独特で、幻想的な音色が奏でられる」というこの楽器に魅せられ、ドイツ・ベルリンを拠点に奏者・作曲家として活動している。この度ソロニューアルバム「Apologues」のリリースツアーで、妻と3歳の息子とともに3年ぶりに日本へ。現在は東京、愛知、京都など7公演の最中で2月20日(土)には市内香川のmokichi wurst cafeでもライブを行う。「久しぶりの茅ヶ崎は駅など街並みの変化を感じました。地元の方に聴いてもらえるのが楽しみ」
○…香川生まれ。ジャズ好きの父の影響で幼少期からドラムを習った。「父がサックス、兄がベースをやっていたので一緒に演奏するならドラムを担当するのが自然な流れで」。北陽中、西浜高でバンドを組み、興味を持った映像制作の専門学校へ進学。その後音楽の道に戻りバンド活動を続ける中「ドラムでは自分の音を作れない」と行き詰まった。その時ライブでヴィブラフォンの演奏を聴き「格好良くて衝撃を受けた」。演奏者に声を掛けレッスンを受け、のめり込んでいった。
○…ベルリンに移り住んだのは2006年。「いつか海外暮らしをしたいと思っていて。当時若いアーティストが世界中からベルリンに集まって来ているという噂を聞いて決めました」。結婚を機に妻と海を渡り「とにかく自由な場所。言葉や生活に慣れるのは大変でしたが、音楽制作には良い環境です」と笑顔を見せる。
○…自身の楽曲は”夜の森や山、鳥といったイメージを想起させる”と評されることが多い。「人からの評価で、作品に描かれているのは香川の自然や地元の慣れ親しんだ道路など、幼い頃に見た原風景なんだと気付かされました。海外に拠点を移しても、根底にあるものは今も変わらないです」。今後も「自分の作品一つ一つにある物語を、多くの人に伝えていきたい」。独自の世界を追求していく。
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