茅ヶ崎版 掲載号:2018年6月8日号
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冒険家として「第7回茅ヶ崎映画祭」に携わる 九里(くのり) 徳泰さん 中海岸在住 53歳

何でもOK、挑戦あるのみ

 ○…世界で8千mを超える山は14。その中で唯一、「マナスル」は日本人が世界で初めて登頂に成功した山であり、隊長は茅ヶ崎が誇る登山家・槇有恒だった。今年の映画祭では、上映作『マナスルに立つ』に合わせて、冒険家の立場からトークを繰り広げる。「槇さんは戦後復興の最中、登頂で日本を大いに励ました。すばらしい人が茅ヶ崎にいたことを知ってほしい」

 〇…こう話す自身も、前人未到の偉業を次々と達成してきた。チベット高原では世界初となる単独での3千Km自転車走破、マイナス25度の極寒のヒマラヤでは自転車で峠越え。さらに、登山、スキー、カヌー、自転車を用い、北極海から南米最南端までを踏破した『アメリカ大陸人力地球縦断』など、20代で新境地を切り拓いた。「地球を舞台に、人類がやったことのない挑戦をしてみたかった」と日焼けした顔がほっこり緩む。ヒマラヤで8千mを超える山を制した際は、自然と涙が頬を伝ったという。

 〇…藤沢で生まれ、小学校の行事で登った大山で「楽しくて適性があるかも」と山に魅せられた。高校時代に夢中になった自転車も組み合わせ、新進気鋭の冒険家になった。ひと山終わると、その経験を題材に原稿執筆。写真とともに雑誌や新聞、本を通じて発信し、生計を立てた。31歳から学問の扉を叩き、44歳で大学教授に。現在は相模女子大などで教鞭を執る。趣味のカヤックで出会った妻とは、今年で結婚25年。銀婚の記念が、テントを担いで高野山周辺の72Kmを3日間で踏破と、何とも冒険家の夫婦らしい。

 〇…学生たちに伝える言葉がある。「目の前に2つの道があったら、険しい方を選びなさい」。自身も50歳でフルマラソンに挑戦するなど、体の衰えをチャレンジ精神が凌駕し続けている。

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