インターハイ(高校総体)の陸上が8月2〜6日に三重県伊勢市で行われ、茅ヶ崎出身の3年生3人が揃って入賞(8位以内)。吉村玲美さん(浜須賀中出身)は横浜・白鵬女高、石川昌樹君(松林中出身)は川崎・法政二、津藤広夢君(北陽中出身)は群馬県の東京農大二と、県内外の強豪で成長した姿を見せつけた。
「速さ」に「強さ」も
高校から陸上を始め、”神奈川のエース”に登りつめた吉村さん。昨年に続く全国では「速さ」と「強さ」を発揮した。
1500mと3000mのダブル入賞を目標に掲げて伊勢に入った。1500m決勝では、持ちタイムを上回る4分19秒75で6位に。3000m決勝は、ライバルを参考に暑さ対策として帽子を着用。気温35度、スタートから留学生が飛び出す展開にも、冷静だった。
「留学生についていったらつぶれる。冒険してみたい気持ちもあったけれど、ラストで勝負しよう」。後方のグループで戦況を伺い、残り1周では集団の先頭で前へ、前へ。7番目にゴールへ飛び込んだ。9分17秒67。真夏のレースでこちらも自己ベストを更新し、2種目で入賞。「目標を実行できる力がついてきたのかな」と白い歯をのぞかせた。
祖父に捧げた全国6位
石川君は最初で最後のインハイを楽しんだ。
1500mは、「気持ちが入らなかった」と予選敗退。1カ月前に肺炎にかかり、2週間前には祖父が他界した。不調で臨んだ大会に「1500mに負けたことで切り替えられた」。その後の800mでは本来の走りを取り戻し、決勝まで残った。
大観衆、スクリーンでの選手紹介、全国トップのつばぜり合い。「一生に1回しかないので楽しもう」。残り200mからのスパートで日本一を狙ったが、「脚が動かなかった」とゴール後は顔を歪めた。1分51秒96の6位。「もっと上に行きたかったが、まさかここまでこられるとは」と額の汗を拭った。会場の伊勢は、10年ほど前に亡き祖父と伊勢神宮に参拝した思い出の地。最後は笑顔で「おじいちゃんにいい報告ができるかな」。
親に感謝の自己ベスト
前年に2年生ながら4位に入った走幅跳の津藤君は、全国制覇を狙い群馬から伊勢へ乗り込んだ。
100m10秒台の助走に、足首の強さを生かした踏切。2回目の跳躍で、自己ベストを7cm上回る7m51cmを記録した。4回目以降に進める上位8人に残ったが、その後に記録を伸ばすことができず5位。「うれしくはないけれど、悔いはまったくない」。晴れ晴れとした表情の裏には、この3年間で記録を1m20cm更新できた自負がある。
中学卒業とともに親元を離れ、東農大二へ。中学では関東大会出場も叶わなかった津藤君は、「群馬へ行かせてくれた親に感謝。インハイは通過点。将来は五輪に出たい」。夢は膨らむばかりだ。
茅ヶ崎版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
21日午後から交通規制4月19日 |
|
<PR>