地球温暖化要因の1つであるCO2(カーボン)を排出した分だけ、削減に貢献する取り組みを行う「カーボン・オフセット」。茅ヶ崎市が地元のNPO法人と協力し取り組むCO2削減事業、通称「おひさまクレジット」について取材した。
環境省・農林水産省・経済産業省では2013年度から、LEDなどの省エネルギー設備や太陽光発電など再生可能エネルギーの導入などの環境対策をクレジットとして認証する「J―クレジット制度」を運営している。クレジットは、CO2の削減量を元に換算された環境への貢献度のこと。認証されることで、クレジット創出者と購入者との間で、取り引きが可能となる。おひさまクレジットは制度開始当初から活動を続けている。
おひさまクレジットの正式名称は「茅ヶ崎市太陽光発電クレジット事業」。事務局は、参加者である市内の一般家庭から報告された太陽光発電量をクレジットに換算し、市内の企業などに買い取ってもらい、得た利益を一般家庭に還元する。「クレジットの茅産茅消」を掲げている、市独自の仕組みだ。市環境政策課の安田侑右(ゆうすけ)さん(29)は「一般向けの太陽光発電普及策としての面とともに、補助金に代わる発電装置設置者の支援にもなる」と説明する。
同事業は「NPO法人ちがさき自然エネルギーネットワーク」(上野ひろみ代表)との協働推進事業で、14年度から19年度までの計画で進められている。安田さんは「約20年にわたり自然エネルギー普及活動に取り組んできたNPOがあったからこそ実現できた」と振り返る。
環境フェアでも活用
10月20日に開催された「ちがさき環境フェア」では、おひさまクレジットを活用し、来場者1人につき1kgのCO2でカーボン・オフセットが行われた。今年は約2000人が来場。協力者である市内に本社を置く株式会社オーテックジャパンが2000kgを購入した。1日に人が排出するCO2量は1人あたり1kgと言われている。安田さんは「小さいことから一歩一歩。環境のためにそれぞれが出来ることを考えるきっかけにもなれば」と期待を寄せた。
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