神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
茅ヶ崎版 公開:2018年11月23日 エリアトップへ

幼稚園自慢の「恵泉汁」 親も受け継ぐ「食育」の思い

教育

公開:2018年11月23日

  • X
  • LINE
  • hatena
調理する保護者らと完成した恵泉汁
調理する保護者らと完成した恵泉汁

 恵泉幼稚園(中海岸)は1935年に創立した市内最初の幼稚園。運動会などと並ぶ同園の人気行事が「恵泉汁の日」だ。PTAが子どもたちのために作る園オリジナルのレシピには、初代園長の幼児教育に対する思いが込められていた。

 11月13日、園内の調理室はPTA役員とクラス代表の保護者28人で朝からにぎわっていた。野菜を刻むリズミカルな音、漂ってくるおいしそうな匂いに釣られて、子どもたちが待ちきれずのぞきにくる。園秘伝のレシピで作られる「恵泉汁」はとてもシンプル。みじん切りにしたタマネギ・キャベツ・大根・人参・サツマイモ・ベーコンと豚ひき肉を炒めた後に煮込み、味噌で味を調えて完成。昼食に登場すると、「大好き。おかわりする」「ずっと待ってたんだ」と、子どもたち。それを眺める保護者、教職員も笑顔がはじける。

食を通じた交流と学び

 同園の創立者で初代園長の高橋誠一氏は医師でもあり、幼児教育における心と体の健康の関係性を重要視していた。当時の幼稚園ではお弁当が主流であったが、食を通じた交流と教育への思いを込め、創立当初から週1回給食を提供。家庭教育の面から、園の栄養士と共に保護者らが交代で参加し、調理を行っていたという。その際に提供されていたのが恵泉汁。現園長の大森美保子さんは「給食提供時はまだ名前がなく、平成に入り週1回の給食が終了しお弁当に移行した後、園のバザーでふるまわれるようになった際に『恵泉汁』と呼ぶようになりました」と説明する。バザーが無くなった際「味と思いを継いでいきたい」という保護者の声があがり、年に1回秋の収穫に合わせ、園児らに恵泉汁を振舞う「恵泉汁の日」がスタートした。

 今年は計400人分を約2時間かけて作り上げた。PTA副会長の肥田木さな絵さんは、自身と母親も卒園生。「苦手な食材も皆で食べる恵泉汁だと大丈夫という子も」と微笑む。夫と義母が卒園児だという会長の仁井田真由美さんは「家でも作っていて、夫も約40年前の味を思い出すよう。ほかの園ではない行事。続いてくれればうれしい」と話した。

茅ヶ崎版のローカルニュース最新6

バロック室内楽を楽しむ

バロック室内楽を楽しむ

くすやまホールで5月11、12日

4月24日

多才な開高健に迫る

多才な開高健に迫る

4月27日から企画展

4月23日

玉泉水墨画会展

玉泉水墨画会展

5月8日から文化会館

4月22日

「音楽やりたい」をサポート

「音楽やりたい」をサポート

有限会社長谷川楽器店長谷川徹さん(56)

4月19日

「本当の価値」提供したい

「本当の価値」提供したい

株式会社グローブ企画中川信義さん(54)

4月19日

21日午後から交通規制

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月1日0:00更新

  • 11月17日0:00更新

  • 11月10日0:00更新

茅ヶ崎版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

茅ヶ崎版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook