市内本村在住の佐野太紀さん(37)が、芹沢などの畑で栽培した藍の葉による天然染料づくりに成功し、畑近くに構える工房では藍染めによる製品づくりが本格化している。今後、ものづくりのアーティストや住民らとコミュニティをつくって衣類や小物などを製作し、『茅ヶ崎の藍染め』をブランド化したい考えだ。
3年前から種の採取や種まき、藍葉の栽培まで、ひとり手作業で行ってきた佐野さん。今年4月からは仲間を募り、地元アーティーストら3人と藍づくりに汗を流してきた。栽培と並行して挑戦してきた藍の発酵染料「すくも」づくりにも成功。今季は2つの藍甕(あいがめ)に350リットルもの染料が仕上がり、つんと鼻につく独特の発酵臭が立ち込める工房では、コットンタオルや針子シャツなどへの染色が進められている。佐野さんは「発酵がうまく進み、上質な染料に仕上がった。染まり具合も良好で、1回染めでも十分きれいに染まっている」と笑顔で語る。
菌にも機嫌の良し悪し
茶色に見える染料に布を浸すと深い緑色へ染まり、水洗いして空気に触れさせると、みるみるうちに鮮やかな藍色へ―。「菌にも機嫌があって、機嫌の良し悪しによって、仕上がりの色が違うんです。甕の中で菌が生きているんだなって分かるのが藍染めの奥深さですね」と目を細める。
「江戸時代に庶民の着物の染め直しを行っていた『紺屋』の役割も果たしたい」と佐野さん。持ち込みの布や衣服を染める取り組み(コットン1g18円〜)のほか、グループ向けの藍染め体験も随時受付けている。「創作活動や体験したい方は気軽に声を掛けて。茅ヶ崎の藍染めを盛り上げていけたら」。詳細は『Saiai Studio』で検索または【メール】hpspjp3@gmail.comへ。
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