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茅ヶ崎・寒川 文化

公開日:2020.10.02

ふんどしで自分らしく
堤でモノづくり 渡辺浩平さん

  • ベンガラ染めのふんどし(税込4,200円〜)のほか、スケートボードを再利用したオブジェ(3,000円〜)を手作りし、希望者には販売も行う渡辺さん

  • 麻は通気性、リネンは肌触り、綿は保温性に優れる

 堤在住の渡辺浩平さん(37)が日本の伝統的な下着・ふんどしづくりを行っている。「包み込まれるような履き心地は、きっと日本人のDNAに刻み込まれていると思う。いいなと思う人は試してみてほしい」と目を細める。

 本業は造園業という渡辺さん。昔からスケートボードやスノーボード、サーフィンを趣味とし、故郷・福島県いわき市でも、茅ヶ崎でも、山や海などが遊び場だ。近年は古くなったスケートボードを加工し、柿渋など昔ながらの染色を施したオブジェの創作活動にも取り組んでいる。そんな渡辺さんがふんどしに馴染んだのは、ごく自然な流れだった。

 皮肉にも、ふんどしとの出合いはオーストラリア。30歳を目前に参加したワーキングホリデーで、沖縄からの参加者が履いていたきれいなふんどしを見たのがきっかけだ。「いいなと思って、履いてみたらしっくりきた。締めつけられず自然体になれて、気持ち良かった」

 何事も「自分なりに楽しみながらやってみる」をモットーとする渡辺さん。麻やリネンを用意し、手縫いでふんどしを作るように。ただ作るに飽き足らず、日本人の暮らしに古くから根付くベンガラで染めたり、魔除の意味や子どもの健康を祈る「麻柄」の腰紐を使ったり、自然や宇宙との調和を意味する幾何学紋様をペイントしたりと、細部まで趣向を凝らす。

体型や気候にも対応「越中ふんどし」

 渡辺さんが手掛けるのは、祭りで見られるネジネジに締め上げて尻が出るタイプではなく、尻がすっぽり覆われる「越中ふんどし」。戦後まではごく当たり前に着用されていた下着だという。トイレで面倒そうだが、「俺にとってはワンツー」と言うように、使い方も至って簡単。尻側にぶら下げたふんどしを鼠蹊部に引き上げ、腹付近で結んだ腰紐から折り返すだけ。どんな体型にも対応できるほか、ウエストも鼠蹊部も締め付けず、綿やシルク、麻などの素材によって、温かくも涼しくもなる優れものだ。「素材やちょっとした手間も楽しんで」

 購入希望者は【メール】maholama319@gmail.com、ツイッター@maholama319でメッセージを。

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