新小学1年生へ黄色い帽子を寄贈した第一カッター興業(株)の社長 高橋 正光さん 萩園在勤 49歳
強い正義感と行動力
○…市の財政健全化の影響で、新年度から小学1年生がかぶる黄色い帽子が家庭負担となりそうだった。その一報を聞き、「安全が守れないのでは」と2140個の帽子と布製の校章を購入し、寄贈した。「弊社の企業カラーも黄色。太陽が輝き人々を温かくしてくれ、希望という意味もある」と話す。帽子をかぶった小学生を見ると「あたたかい気持ちになる」。継続して寄贈する方針で「帽子代を払える会社でいなければならない励みと責任」の自覚が芽生えた。
○…秦野市出身。小学校から高校までスポーツに熱中し、学校では学級委員を務めるなど活発な少年だった。行列に並んでいたところ血気盛んな年上の男性が割り込み、子どもながらに立ち向かっていったという正義感溢れる一面も。
○…大学に進学後、就職活動で第一カッター興業株式会社と出会った。「物づくりというよりは直す会社」。工事のためにコンクリートを切ったり、水圧で鉄筋を残しつつ壊したりするなど影の立役者だ。旅行好きだったため全国出張が多いことや、空港で仕事ができることに魅力を感じ、入社を希望。最終面接まで進んだが、落選した。しかし諦められず2週間後に「内定のキャンセルは出ましたか」と会社に電話し、実際に辞退者がいたことや当時の社長に「面白い、そんなやついない」と太鼓判を押されて入社が叶った。
○…阪神淡路大震災や東日本大震災の被災地復旧にも加わったほか、旧国立競技場、沖縄の首里城といった歴史的な建物にも携わっている。3年半前に社長に就任。500人の舵取り役として尽力している。「社員ファーストで皆が幸せに誇りを持ってもらえるような会社にしたい」と心掛けている。
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