茅ヶ崎商工会議所青年部の2021年度会長 楡井 宏志(にれい ひろゆき)さん 南湖在住 47歳
種蒔き続ける正直者
○…若手経済人で構成する茅ヶ崎商工会議所「青年部」の新会長となり、4月から新たなスタートを切った。新型コロナの影響で、「やりたいことができなかった」という前年度の会長の意思を引き継ぎ、「去年は辛い思いをしたので、コロナを前提に知恵を絞りながら進んでいきたい」と抱負を語る。
○…青年部は、湘南祭の運営の中心を担ったり、茅ヶ崎ゆかりの人を招いた講演会・カルチャー大学を開催したりと、50歳以下の多業種の会員たちが集まって地域活性化に向けた種を蒔いている。現在進行形で言えば、相模線の発車ベルを加山雄三さんの名曲に変更しようとする署名活動もそうだ。今年度はコロナ下での茅ヶ崎への転入増を視野に、「外からの人も含めて茅ヶ崎への愛郷心を高めていきたい」と、地域の魅力委員会を新設した。
○…当の本人も移住組。兵庫県加古川市で生まれ、中学・高校はサッカーに没頭した。進学した筑波大学では、サッカーで培った持久力を武器にクロスカントリースキー部に。「サッカーで実現できなかった全国大会に出たかったんです」と柔和な笑みを浮かべ、スキー経験がなかった初心者は全国から学生が集うインカレ出場を果たした。都内で会計士として働き、妻とともに「湘南に住みたい」と茅ヶ崎へ移住。35歳で楡井公認会計士事務所をこの地に開いた。商工会議所青年部に加えて茅ヶ崎オーシャンライオンズクラブでも地域活動に汗を流し、少しずつ広がる人脈が本業にも還元されている。
○…今年度の青年部のスローガンを、力を合わせて一致協力して物事に取り組む「戮力協心(りくりょくきょうしん)」に決めた。「騙されやすい」という正直者が、仲間たちとともに地道に花を咲かせる。
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