アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」の主題歌をはじめ、テレビCMソングなどさまざまな楽曲を発信してきたミュージシャン・ボーカリストの判治大介(ハンサム判治)さん(47)。茅ヶ崎市内に建設中の自宅兼スタジオ「茅ヶ崎ベース」を拠点として、年内に「湘南レコーズ」を発足する。なぜ都内から茅ヶ崎への移住を決意したのか。そしてどんな音楽を茅ヶ崎から発信していきたいか--思いを聞いた。
新型コロナは音楽業界に大打撃を与えた。判治さんもまた、音楽業界の変化を肌で感じてきた一人だ。「以前は都内でレコーディングやライブの毎日。それが大きく変わり、自宅から発信しなければならんことが増えた」。より良い音楽を生み出していく上で、都内に居続ける必然性がなくなったという。
移住先として茅ヶ崎を選んだ理由はいくつかある。妻が湘南出身だったこと。故郷の愛知県豊橋市と「空気が似とる」こと。仕事と遊びを両立する「ワーケーション」の考えが根付いていること。何より、「肩からウクレレをぶら下げてギョサンを履いて犬の散歩をしとっても、このまちなら溶け込める」。その雰囲気が気に入った。
ウクレレの似合うまち
判治さんとウクレレの付き合いは長い。上京してすぐ、音楽をまだ知らなかった19歳の頃にギターと間違えて購入。東日本大震災時には、そのウクレレを片手に現地に駆けつけ音楽を届けた。老舗ウクレレメーカーから「ウクレレ大使」に任命され被災地へと通い、寄付したウクレレの数は550本。今年で活動は11年目だ。
ウクレレは多世代が一緒に楽しめる素朴な部分もありつつ、ヒップホップやクラブミュージックとの相性も良い。判治さんはその親和を、茅ヶ崎の姿と重ね合わせつつ「田舎と都会の融合」と表現する。ここなら新たな音楽を生み出していける――そんな期待を胸に抱く。
世界へ羽ばたく若者を
ここ数年はシンガーソングライター・わかないづみさんをプロデュースするなど、音楽プロデューサーとしても活躍。新レーベル「湘南レコーズ」では、地域から世界へと羽ばたく若者を育てたい考えだ。「カミさんと一緒に『湘南の音楽の家』を作りたい」
自身の表現活動も「止めるどころかもう一度売れるつもりでやっていく」と力強い。「何度でも立ち上がって歌っとる人の姿は、きっと若者に何かを伝えられるはず」。一人のミュージシャンの新たな挑戦が、茅ヶ崎から始まる。
茅ヶ崎版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
21日午後から交通規制4月19日 |
|
<PR>