ギャラリー街路樹で個展を開く日本画家 池田 美弥子さん 矢畑在住 58歳
街並みに惹かれ日本画で
○...ギャラリー街路樹で21日(金)から3日間、日本画・水彩画展を開く。平面上に立体を描く「投影図法」を用いた作品が特長で「どこまでも街が続いているように見える」ように描かれた湘南の街並みの風景画が多く展示される。「絵の中を探索したり散歩するように観てほしい」と話す。
○...絵画好きな父から影響を受け、展覧会に足を運ぶことが多かった。「少女漫画が好きで漫画家になりたいと思っていた」という高校時代、通っていた絵画教室で転機が訪れた。置いてあった日本画家の麻田鷹司さんの絵を見て、「郷土の特徴や土地の雰囲気を強く感じられる風景画が印象的で、大学ではこの先生に習いたいと思った」。新潟の高校から武蔵野美術大学へ進学し、麻田さんに師事。子どもの頃に商店街で育った経験から街や都市、商店街の景色に惹かれ、描くようになった。
○...結婚を機に茅ヶ崎へ。「屋根が明るくてキラキラしている街。包容力や気楽さがあったり開放的な街並みを見て、描きたいと思った」。歩いていて古風な建築の家や窓の形が気になる家を見つけると、ボールペンや絵具でその場でスケッチ。大量にストックしてやっと1枚の絵の制作につながるという。「茅ヶ崎の日光の明るさや街並み、人の気配を明るい色で表現することが私のやりたいこと」と話す。
○...作家活動のほか、ラスカ茅ヶ崎で絵画教室を開講したり、鎌倉の中学校で非常勤講師として勤務する。生徒には「自分を表現することが面白い。自由が一番。固定概念を持たず、楽しんでほしい」と話し、「今まで4面の屏風を描いたことはあるが、今後はそれ以上に大きな屛風に延々と街並みを描き続けたい」と自身も制作を楽しんでいる。
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