茅ヶ崎・寒川 社会
公開日:2022.09.30
市内在住岡崎満義さん
地域の支えで暮らし充実
講演活動・本も刊行
「85歳になるが、コロナで外で人と話すことが減っている。ここではスタッフの方と和気あいあいと過ごせている。地域の方に感謝したい」と話すのは、市内在住でデイサービスを利用する岡崎満義さん(85)。妻の佳子さんと一緒に通い、さまざまなことに取り組むとともに、地域活動にも積極的に参加している。
満義さんは鳥取県出身で、その後茅ヶ崎に移り住み40年以上になる。子どもが自立してから夫婦二人の生活が続いたが、今年2月から佳子さんがサービスを利用するように。付き添いで訪れるうちに自身も通いたいという思いが募り、介護認定を受けて利用するようになった。
デイサービスではスタッフや他の利用者と共に体操や脳トレなどを楽しみつつ、おしゃべりをするなどして悠々自適に過ごす。一方で、夏祭りなどの地域のイベントにも参加。地元の陶芸教室で創作活動に取り組むなど好奇心も旺盛だ。
「金持ちより人持ちに」
地域活動といえば、満義さんは近隣中学校から講師として招かれ、「仕事」をテーマとした講演を行った。実は満義さんは総合スポーツ雑誌Numberの初代編集長。講演では興味深い仕事ぶりが明かされ好評を呼んだ。「金持ちになるより、人持ちになりなさい」などと助言を受けた生徒たちは真剣な表情で耳を傾けていたという。
最近では9月に自費出版本も刊行した。タイトルは「葉書に書いた人物スケッチ」。かつて編集長時代に取材した人物、また友人や師のことを葉書1枚に一人ずつ書き留めたものがまとめられている。「誰に出す予定もないので、妻宛にしてポストに投函してみようと思った」ことが制作の始まりだという。満義さんはスタッフ一人一人に本を手渡し、「みんなに読んで欲しくてね」と笑顔を見せる。
スタッフに感謝込め
本の他にも、満義さんはデイサービスなどが地域に根差し、自分たちの日々を支えてくれていることに感謝の気持ちを込めて先日、便箋をスタッフに手渡した。スタッフの一人は「これからもお二人が元気に笑顔あふれる毎日が送れるよう、支援させていただきたい」と話すなど感激した様子を見せていた。
「実は私たち、60年のダイヤモンド婚で」と、うれしそうに話してくれた満義さん。これからも夫婦でより一層地域に関わり、そして支えられながら、暮らしをより充実させていくことを楽しみにしている。
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