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茅ヶ崎・寒川 経済

公開日:2023.04.07

「当たり前」追求し続ける
(株)井上井上徹さん

 (株)井上はダスキン商品のレンタルや販売、清掃事業を手がける。

 同社は祖父が戦後立ち上げた米店から始まり、1968年に父が新事業としてダスキンのサービスを手がけることになった。「土日もなく働く父を見て、幼い頃は寂しい思いもしました。正直、仕事にも興味がなかった」と振り返る。

 しかしサラリーマンを2年経験した後、父の会社を手伝うことに。すると意識が大きく変わったという。「それまで仕事は与えられ、こなすものでした。でも、お客様から必要とされて初めて自分たちの会社が存在できるのだと、改めて思い知らされました」

 だからこそ「当たり前」を追求してきたという。「私達はお客様の自宅や会社に伺うことも多い。その時にただ『作業』としてこなすのではなく、どうしたら感謝され、次も頼みたいと思ってもらえるか。それを考えて動くことを、どれだけ当たり前に実践できるかを考えてきました」

 そうした姿勢は社員にも伝わっている。「人とのコミュニケーションが苦手で『営業はやりたくない』と言っていた若手社員が、自ら積極的に商品の案内をするようになったこともある。そういう姿を見ると、成長を実感できます」と笑う。

 事業のかたわら、茅ヶ崎青年会議所や商工会議所青年部(YEG)にも長く在籍。YEGでは2006年度に会長も務めた。「普段お世話になっている地域の皆さんに、恩返しすることも自分にとっては『当たり前』でした。でも様々な経営者と出会って多くを学ぶことが出来たことは、自分自身にとっての財産になっています」

 今後の目標について「会社を大きくすることは考えていません。でもお客様や地域から必要とされて、結果としてそれが達成されたらうれしいですね」。

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