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茅ヶ崎・寒川 トップニュース社会

公開日:2023.04.28

小出小学校が150周年
明治6年から伝統築く 

  • 尋常高等小出小学校時代の1919年(大正8)当時の卒業生=提供

  • 児童とPTAが共に植栽して「こいで150」と示した花壇=3月1日、同校

 芹沢の小出小学校(児童数349人・丸山修一校長)が5月5日の開校記念日で150周年を迎える。それに先立ち、5月2日(火)には記念式典を開催。児童、教職員のほか、地域住民らも参加し全体で節目を祝う。

 市内北東の丘陵地帯に位置し、東は藤沢市のライフタウン、西は寒川町と隣接する同校。豊かな自然環境に囲まれた地に校舎を構える。そうした風土を生かした体験学習を多く取り入れているのも特徴で、地域住民からの同校の教育に対する期待や信頼度は高いとされている。

 同校は1873(明治6)年、行谷宝蔵寺を仮本校とし時習学舎と称したのが始まり。後に尋常小出小学校と改称し本校舎を堤に改築。1902年に現住所に移した。41年には国民学校令で小出村国民学校と改称。戦後の55年に市町村合併で堤、芹沢、下寺尾、行谷が茅ヶ崎市に編入され茅ヶ崎市立小出小学校となった。

「地域に開かれた学校」実践

 地域との密接な関係を築いている点も小出小学校の特徴だ。

 小出地区では「地域の宝である子どもの安全・安心を願う」をスローガンに、2002年に「小出子どもの街宣言」を策定した。宣言では地域での子どもの健やかな成長を願うだけでなく、「大人も子どもとともに成長する」ことをうたっているため、同校も「地域に開かれた学校」を目指してきた。

 具体的には近隣農家による米作り体験や、小出地区コミュニティーセンターの協力で開催した「二分の一成人式」、近隣の学校との交流活動など多岐にわたる。

 同校に長く伝わってきた「小出のピアノ」は、約70年前にオルガンしかなかった同校のため、地域住民が芋などを売って得た代金を集めて購入し寄贈したものだ。ピアノは19年に修復され、体育館で児童、住民らを前に披露された。

 地域に見守られながら150年の歴史を積み重ねてきた同校。5月2日の記念式典を前に、丸山校長は「数年かけて地域・保護者と学校が連携しながら子どもたちを第一に考えて準備を進めてきた。式典や記念事業を通してさらに絆を深め、『地域と共に育つ、輝く小出の子』を育んでいきたい」と話した。

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