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茅ヶ崎・寒川 社会

公開日:2023.06.09

湘南祭資源循環大作戦
プラ容器・廃棄ゴミに課題も
エコ食器利用でCO2減

  • 湘南祭のクリーンブースを視察した河野太郎代議士、永田輝樹県議に内容を説明する岩瀬望美副実行委員長

 5月27日と28日、4年ぶりに開催された「湘南祭2023」では、「茅ヶ崎の豊かさを持続可能なものに」のスローガンのもと「資源循環大作戦!!」と題し、廃棄予定のものに手を加え付加価値をつけて再生させる、アップサイクル活動が展開された。プラスチック容器や燃焼する廃棄ゴミが多かった一方で、エコ食器の利用によりCO2を削減できたこともわかった。

 アップサイクル活動は丸紅と王子製紙の協力によって実施された。

 活動の中で丸紅は、同社の製品である、食物由来の素材から何度でも飼料や肥料に再生できる循環型食器「エディッシュ」を提供。同祭を通じて利用を促進した。ブースでは使われた循環型食器と一般のプラ容器を分別してゴミの回収に当たった。

 同じく王子製紙は、紙に再生するカップを提供。ブースに集まった紙カップは同社が借り受けた専用の機械で洗浄した上で回収した。その後は同社のグループの江戸川工場に運ばれ、白板紙の古紙材料となるという。

 同祭では、開催2日間で2社の製品約1万5000個が利用されたとしている。

協力2社が報告

 同祭の終了後に2社から結果が報告された。

 丸紅では、「まだまだプラ容器や燃焼する廃棄ゴミが非常に多いが、何がすごいのかと言えば、会場のゴミのほとんどを来場者がブースに持ってくること。正直びっくりした」という。

 加えて、「廃材活用の食器の2日間の使用後のゴミ重量は120kgだった。ちなみに王子ホールディングスの江戸川工場に持って行った紙カップは2日間で27kg。廃材活用の食器や紙カップ147kgが燃焼ゴミにならずに資源循環として回ったことでCO2の発生を抑制できたことは行政の環境部門にも知ってもらうべきでは」としている。

 王子製紙では、「どのゴミがどの分別に該当するのか、また似たようなものが多いため、瞬時にわからず、後でゴミ袋の中身の確認をしていた」「2日目の午後は一時ゴミの量が増え、仮置き場が満杯になった」としている。

 同実行委員会では、「今回のアップサイクル活動に協力した2社からの報告、意見を参考にして来年の活動をさらに充実したものにしていきたい」と総括。併せて、「他のイベント関係者からも循環型食器を活用したいという問い合わせもあり、アップサイクル活動をこの湘南祭からどんどん発信していきたい」とし、今後の活動への広がりに期待を寄せる。

SDGsテーマに連続講演

 湘南祭実行委員会、茅ヶ崎商工会議所が主催して参加型講演会「CHIGA ECO TALK 本気のSDGs2023」が6月22日(木)から10回にわたり同会議所で開催される。各回とも午後6時から7時30分。参加無料。

 SDGsをテーマに専門の講師が講演した後、参加者同士で意見交換を行う。第1回のテーマは「SDGsとは何か?」。講師にはJパワー茅ヶ崎研究所特任研究員の鳥羽瀬孝臣さん、丸紅edish開発者の簗瀬啓太さん。

 対象は高校生以上。参加申し込みはメールでshonanfestival2023@gmail.comへ。

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