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茅ヶ崎・寒川 社会

公開日:2025.06.27

寒川町在住・安藤高芳さん
地域の花壇、守り続け14年

  • 新しく入った3人のボランティアと安藤さん=提供

  • 14年にわたり花壇を整備してきた安藤さん(6月12日)

  • 見ごろを迎えているベルガモット(6月12日)

 寒川広域リサイクルセンター(宮山)前にある約450平米の花壇には季節ごとに花が咲き誇り、訪れる人々の目を楽しませている。この花壇を14年もの間、たった一人で守り続けてきたのが、同町在住の安藤高芳さん(79)だ。ボランティアとして草刈りや花の植え付けなどに励んできた安藤さんに活動への思いを聞いた。

 安藤さんがこの活動を始めたのは65歳の時。定年退職後、同施設に勤務していた安藤さんは、歩道脇の荒れ果てた花壇の惨状を目の当たりにした。「自分の背よりも伸びきった雑草で歩道も見えないくらいだった。この施設は見学に来る人も多いから整備するべきだと思った」。同町の環境課に相談し「お金や人手が足りないなら自分がやらせてほしい」と活動を始めた。

 約30メートルの歩道の両脇の草を刈り、花や木を植えるところから始めた。もともと花は好きだったというが、整備の技術は独学で習得。屋外給水設備が未整備だった頃は、近くの目久尻川からバケツで水を運び、水やりを行うなどの苦労もあったという。しかし「見学や散歩に来る人から『きれい』や『ご苦労様』と言われることがうれしい」と、晴れた日はほとんど毎日訪れ、早い時は朝6時から整備に励んだ。その甲斐もあり、春にはチューリップやパンジー、ビオラ、夏にはあじさいやひまわりなど四季折々の花が来訪者の目を楽しませている。

辞めようと思ったことも

 ただ昨年は猛暑に見舞われ、花壇の手入れに行けない日が続いたという。久しぶりに訪れた花壇は、雑草が伸び放題。その光景を前に一度は活動の継続を断念しかけたが町が新たなボランティアの募集を行ったこともあり、現在は集まった3人とともに整備に励んでいる。「町からの支援もいただいている。この活動を認めてもらえたような気持ち」と笑顔を見せる。これからの季節は「大好きな花」だというベルガモットが見頃を迎える。「一番のやりがいはきれいに花が咲いたとき。花壇で体を動かしている時が1番の幸せだからできる限り長くこの活動を続けていけたら」と意気込む。

スライドショー上映

 そんな安藤さんの活動を写真で振り返るスライドショーが7月1日(火)から約1カ月間、同町役場の1階ロビーで上映される。1回につき5分ほど。「多くの人に見てもらえたらうれしい」と安藤さんは話した。

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