県政報告 58
質の高い障害者雇用目指す
神奈川県議会議員　山本哲

「ともに生きる社会の実現」を目指し啓発活動を行いました

　２０１６年に起きた津久井やまゆり園事件を受け、県が共生社会の理念の普及、実現を目指す取り組み「ともに生きる社会かながわ推進週間」が７月21日から７月27日まで行われます。改めて事件で犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様につつしんでお悔み申し上げます。

障害者就労支援の充実へ

　６月26日に開かれた神奈川県議会第２回定例会では一般質問に立ち、「障害者の就労支援」について質問しました。

　近年、障害者雇用の促進が期待される一方で、就労先や働き方のミスマッチにより、障害者が就労を継続できていないといった問題を伺っております。こうした中で、本年10月から新たな障害福祉サービスとして「就労選択支援」が開始されます。これは、専門知識を持つ支援員との面談や模擬作業などの就労アセスメントを通し、障害を持つ本人の希望や適性、能力に合った就労先や働き方を見つけやすくするための制度で、雇用や就労の問題解消につながると期待されています。

　一方で、新しいサービスであるために実施する事業者が十分に確保できるのか、質の高い支援が実施されるのか、サービスを受けた障害者がアセスメントの結果を効果的に活用できるのかなどの不安も感じています。

　そこで新たなサービスである「就労選択支援」の開始を踏まえ、今後どう取り組んでいくのか黒岩知事に問いました。

　知事は制度開始に向け、希望する障害者が円滑に利用できる取り組みにしていくため、就労支援を行う事業者に向けた講習会を実施し、制度の理解を深めるとともに、実際にアセスメントを行う就労選択支援員の事前研修を行うことで、質の高いサービスを提供できる事業所を確保していくとの考えを示しました。また特別支援学校の生徒がこのサービスを利用できるよう、教員に対する制度説明を行うほか、障害者を雇用する企業が、アセスメントの結果を有効に活用できるよう、セミナーを開催し理解促進を図るとの答弁を得ました。

　障害の有無に関わらず、「誰もがその人らしく暮らすことのできる共生社会」の実現に向け一層取り組んで参ります。

山本哲県議

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