鶴見区 文化
公開日:2026.03.12
養蚕信仰の足跡を追う
矢向在住 椎橋さんが本出版
矢向在住の椎橋幸夫さん(86)がこのほど、かつて日本の主要産業だった「養蚕(ようさん)」から生まれた民間信仰をまとめた書籍『蚕の神々』(国書刊行会)を出版した。
矢向生まれの椎橋さんは小学5年生から写真に没頭。1985年頃から道祖神(石碑や石像を村の境界などに祀り、悪疫の侵入を防ぐ守り神)の撮影を神奈川県内で始め、2007年にも著書を出版している。
今作のきっかけは、長野県での道祖神調査中に「馬にまたがった奇妙な像」を発見し、それが養蚕を守護するものだと知ったことだった。
しかし、蚕神の所在をまとめた資料は極めて乏しかった。そのため、各地の図書館で市町村教育委員会発行の「石造文化財調査報告書」を読み解き、古書店を巡るなど地道な情報収集から調査をスタートさせた。
同書には、全国を自らの足で巡り撮影した213点の貴重な写真を収録。わずか100年余りの間に広がり、忘れ去られていった信仰の姿に迫る内容となっている。
椎橋さんは「他では見られない情報を網羅できた。ぜひご覧いただけたら」と語る。価格は6380円。国書刊行会やアマゾンで購入できる。
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