茅ヶ崎・寒川 社会
公開日:2025.11.07
「一人でも多くの命を救いたい」
本署警備第一課 第一救急小隊 小間拓也さん(53)
寒川町出身の小間拓也さん(53)は現在、本署警備第一課 第一救急小隊として救急隊の管理等を受け持つ。
小間さんが入職したのは25歳のとき。大学では経済学を学び、一度は民間企業に勤めたものの、「学生の頃、近所で起きた大規模な火災現場で活躍する隊員の姿が忘れられなくて」と、この道を選んだ。35歳のときには救命救急士の免許を取得。「働いている中で、救急にやりがいを感じた。人との関わりのなかで役に立ちたかった」
時には犯人がナイフを振り回す事件現場や一酸化炭素が蔓延した現場など危険な状況に立ち会うことも。「自分たちの安全を守ることも仕事。そうでないと誰かを守ることはできない。そのために訓練や勉強は常に怠らない」と気を引き締める。
そんな小間さんが特に印象に残っている現場は、2011年に起こった東日本大震災の被災地に応援として出動したことだ。被害があった2週間後に仙台を訪れ、惨状に胸を痛めた。それでも「地元の方が手を振ってくれたり、お辞儀をしてくれたり、つらい中自分たちを信じてくれたことが励みになった」という。「誰かの役に立てること、感謝されることが仕事のモチベーションにつながっている」
常に完璧はない
「やるべきことをやっても、もっと何かできたのではと常に自問自答している。いつだって完璧はない」と日々学びを深めている。今年で入職27年目。管理職になって2年が経過した。「人の命の最前に立つ仕事。その分やりがいがあって、この仕事に誇りを持っている」と胸をはる。「市や町の人から信頼される組織であり続けるために、今後も働きかけたい。もちろん外部だけでなく、職員の働く環境もよりよくしていけたら」と話した。
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