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茅ヶ崎・寒川 社会

公開日:2025.11.07

「地域のつながりが力」
茅ヶ崎市消防団長 市川隆雄さん(71)

  • 父子2代にわたり消防団に入った市川団長

 全22分団397人からなる、茅ヶ崎市消防団を統括する団長を務め5年目。父も消防団員だったことから誘われて「自分の地域を守る」との使命感から、市川さんも自然と入団した。以前は第18分団長も務め、活動歴は24年になる。

 団長の役割は、団本部の全てをまとめ統制を取り、指示命令を徹底すること。火災現場にはさまざまな分団が集結することから、「分団の横のつながりを広げて深くすれば、助け合いながら活動ができる。分団ごと、地区ごとの特色を保ちつつ交流を深め、まとめることが重要」と市川さん。また、「4人の副団長が団員の意見を丁寧にまとめてくれているおかげで、日々の活動が円滑に進んでおり、本当に感謝している」と、周囲への信頼は厚い。

 今も心に残るのは、2019年の台風19号による豪雨により、夜明け前から2食分の食事を持って消防本部で待機し、各分団に指示を出したこと。記録的な大雨により城山ダムの貯水量が上限に近づいたため緊急放流したが、危険水位を超えず、大事には至らなかった。「大規模災害発生時には消防本部だけでは手が足りなくなる。そうしたときに署員がいなくても対応できる体制をつくり、また地域の安全と安心を守るために、消防団員は日々活動している」

 9月には分団の持つ資機材でどこまで消火活動ができるか検証する実践的訓練を水再生センターで行った。11月下旬には、大規模災害を想定し、海沿いの分団を対象に水源を確保しての長距離放水の検証訓練も初めて予定している。

 想定外の災害が懸念される中、「地域を良く知り根付く消防団の役割=地域防災はますます重要になる」と力を込め、「市民と一体化し、自治会や消防本部と連携し、消防力の向上に努めたい」と先を見据える。

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