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茅ヶ崎・寒川 社会

公開日:2025.11.07

組織改革と効率化に注力
寒川町消防団長 天利幸一さん(66)

  • 寒川町の消防団長を務める天利さん

 地域防災の要として活動を続ける寒川町消防団。その指揮を執る団長の天利幸一さんに、団の現状と未来について話を聞いた。

 寒川町の消防団長に就任して3年目となる天利さん。その間、消防団は大きな変化を遂げてきた。きっかけは、茅ヶ崎市と寒川町がそれぞれ設置していた消防本部を統合する「消防広域化」が2022年に行われたことだった。

 これを「変革の機会」と捉え、より主体的な活動に力を入れている。「改めて消防団の在り方を見直し、これまでのやり方を変えた」と語るように、従来の操法大会(消防機器の取り扱いと操作の技術を競う)を、より実践的な訓練会に切り替えたほか、団員への情報共有を円滑にするためのアプリを導入するなど、組織運営の効率化にも注力してきた。「『伝統を大切にしてほしい』という声もあり、最初は大変だった。ただ、徐々に変化を受け入れてもらえた」と振り返る。

 知り合いの紹介で同町一之宮の分団に所属したのは、30歳の時。本業の和菓子店を営みながら、活動にも積極的に参加した。一度は活動を離れたものの、数年後に戻り、12年間副団長を務めた。

 現在、寒川町消防団には10代から80代までの169人(10月時点)が所属する。「町民の生命や財産を守るため、みんな高い意識をもって活動してくれている」と目を細める。一方で団員の高齢化や若い世代の加入率低下は大きな課題だという。

 そうした課題に対応するため、休団制(一時的に団の活動を辞めることができる制度)や、必要最小限の出動に限定する体制などを導入し、団員の負担軽減を図っている。「ぜひ町の人にも我々の活動を知ってほしい。皆さんのエールがやる気につながる」と、町民に呼びかけた。

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