茅ヶ崎・寒川 文化
公開日:2025.11.28
「茅ヶ崎の弁天様」知って
厳島神社境内にのぼり旗
新町厳島神社(茅ヶ崎市新栄町2の10)の境内社である妙音弁財天にこのほど、のぼり旗が設置された。
同社の起源についてははっきりしないことも多いが、明治の中期には茅や葦が生い茂る湿地に「石神弁天社」が祀られており、人々の信仰を集めていたという。
石神弁天社はその後、幾度かの移転を経て1918(大正7)年には、東石神(現在の元町)から茅ケ崎駅前に遷座し、その際に厳島神社と改称し造営されたという記録が残る。戦後の1948(昭和23)年には、駅前の開発に伴って現在の場所に移った。
境内に琵琶を弾く姿を模した青銅製の「妙音弁財天」の像が建立されたのは81(昭和56)年。厳島神社では天照大御神と須佐之男命との間に生まれた三柱の女神(市杵島姫命、田心姫命、湍津姫命)を祭神としており、そのなかの市杵島姫命と弁財天が同一視されることもあることから建立が決まり、同年11月3日に入魂除幕式が行われた。
以降、家内安全や商売繁盛、学問、音楽、芸能の神様として親しまれてきた。茅ケ崎駅近くという立地もあって参拝者も多いという。
30年ほど前には、サザンオールスターズの桑田佳祐さんが、浜降祭で神輿を担ぐために同社を訪れたこともあった。
移転80周年へ準備
現在同社では、2028年に迎える移転80周年に向け、ホームページの開設や本殿、玉垣の修復などさまざまな事業を進めており、のぼり旗の設置もその一環。
同社の責任役員で由緒や歴史を調べてきた三津木武さん(90)は「のぼり旗は女性の神様らしい柔らかな色合いにした。この機会に『茅ヶ崎の弁天様』として、もっと多くの人に知ってもらえたら」と話している。
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