七夕飾りで復興エール
平塚の竹飾り陸前高田市へ
東日本大震災の影響で一時中止の方針が示されたものの、被災地復興を願って催された今年の湘南ひらつか七夕まつり。東北へのエールを込めて作られた竹飾りが、被災地の岩手県陸前高田市に届けられた。
若手経済人組織の平塚青年会議所(=平塚JC/前田孝平理事長)は七夕まつりを終えた10日夜、竹飾り30本を4トントラックに積み込んだ。「山車七夕祭り」で知られる、陸前高田市に届けるためだ。
平塚JCは先月、陸前高田青年会議所と親交のある逗子葉山青年会議所を通じ、今年の祭の開催に向けて七夕飾りの提供を依頼された。同市気仙町では毎年8月の七夕で使用していた14基の山車のうち、12基が津波で流されたという。
平塚商工会議所や商店街連合会に話を持ちかけたところ、七夕飾りを掲出した商店主らも快諾。大型10本、小型20本の飾りが寄せられた。平塚・逗子葉山JCは12日、96戸の仮設住宅の並ぶ竹駒小学校に飾りを搬入。校舎の前に飾った。
当日は飾りの下で、バーベキュー大会を兼ねた炊き出しも行われたという。「普段は仮設住宅に引きこもりがちだった住人が、久々に大勢で顔を揃えて笑ったと、現地の代表者が涙を流して話していた」と、平塚JCの中丸雅仁副理事長は話す。
七夕飾りの評判も上々だったという。「こんな大きな飾りは初めて見たと、喜んでもらえた」と中丸さんは振り返った。
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一方、相州平塚七夕太鼓保存会も今月中旬、全国太鼓フェスティバルで知られる陸前高田市を元気付けようと、今年の平塚を彩った七夕飾りを届けた。
保存会は10年前のフェスティバルに参加した縁があり、震災発生後に現地関係者と連絡を取り合うなかで、復興のエールとして飾りを提供しようという話が持ち上がったという。
七夕まつり終了後、比較的小型の飾りを集めた保存会は13日、6人のメンバーが2トントラックに乗り現地へ出発。プレハブの仮設市役所の入り口と現在消防本部として機能している給食センターに飾りつけを行った。
「岩手と平塚では飾りのデザインが違うそうで、みんな珍しそうに眺めていた」と、保存会代表世話人の今井裕之さん。保存会は8月上旬にも、今回運びきれなかった飾りを現地へ届けるという。
陸前高田市では、8月7日に七夕まつりが開催される。両団体が届けた平塚の飾りも、祭りの会場に掲出される予定だ。
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