タウンレポート 郷土愛 鈴川にはためけ 平塚市岡崎に300匹の鯉のぼり
地域挙げ 清流受け継ぐ
平塚市岡崎地区を流れる鈴川で、5月3日(土)〜5日(月)に「鈴川鯉のぼりまつり」が行われる。家庭で不要になった鯉のぼりを回収し、再び大空を泳がせる。鈴川の清流を次世代に受け継ごうと、地域住民が続けている初夏の風物詩だ。
7年前、鈴川の護岸工事が完了した記念にと、地域住民が考案した。「鈴川は岡崎と関わりの深い川。子どもやお年寄りが楽しめる行事をやろうと、鯉のぼりを揚げることにしたんです」と、まつり実行委員長の柏木三夫さんは話す。
子どもが成長して民家に眠ったままの鯉のぼりを回収し、2007年の第1回目は約100匹が集まった。回を重ねるごとに数は増え、中には20年以上しまわれていた木綿製の鯉のぼりも。「昔のは派手さはないけれど、化学繊維よりもずっと丈夫」と柏木さん。
今年は、約300匹の鯉のぼりが丹沢や富士山を背景に悠々とはためく。強風を受けて絡まるのを防ぐために間隔を調整したり、まっすぐ泳ぐように内部をロープで補強したりと、開催当初から試行錯誤を重ねた。川に渡すロープは地元の電気工事店が作業用クレーン車で取り付けるなど、地域を挙げて準備にあたる。
傷んだ鯉のぼりは修繕して使い、最後はお焚き上げを行い供養するという。「鯉のぼりには神事の意味合いが込められているし、何よりも大切な思い出の品だから」と柏木さんは言う。2年前からは、長さ3mの白い鯉のぼりを近隣の小学校や幼稚園、子供会に配布し、自由に絵を描いてもらう試みも始めた。「作品として驚くものもあるんだよ。自分たちが描いた鯉のぼりを見つけて喜んでもらえたら」
鈴川の景観を維持しようとごみ掃除や土手の草刈りも定期的に実施し、今では水鳥の飛来地として多くの愛鳥家が訪れるようになった。「与えられた活動じゃなくて、自分たちが好きでやっていることだから」と、郷土愛を合い言葉に地域の宝を守り続けたいと柏木さんは願っている。
鯉のぼりの提供は【電話】0463・58・1619堀内さんまで。会場は岡崎地区大畑橋付近。平塚駅北口7番乗り場バス「ふじみ野経由伊勢原駅南口行き」「ふじみ野経由伊勢原車庫行き」乗車、「大畑平岡幼稚園前」下車。
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