総合格闘技PANCRASEで活躍するリングネーム「コンボイ升水」こと 升水 翔兵さん 宮の前在住 28歳
我が道切り拓く昇り竜
○…一瞬の隙を逃さず相手を一気に追い込む様は、迷いなく柔道界から格闘技界に飛び込んだ自身を表しているよう。昨年6月に総合格闘技PANCRASE(パンクラス)で初試合。今年2月にはプロ昇格し、10月5日のネオブラッドトーナメントバンタム級で優勝。新人王を獲得し、駆け上がるようにランキング6位に浮上した。
○…柔道の名門東海大学を卒業後、1年契約で実業団のチームに進んだがルール改正により得意技の「肩車」が禁止に。人生を否定されたかのような現実に「抜け殻のようになってしまった」と柔道から身を引く決断をした。しかし勝負の世界を忘れられず、痛めていた肘の手術とリハビリ、基礎トレーニングに2年間を費やし、再起を誓った。転機はすぐに訪れた。「アルバイト先の守衛さんが格闘技ジムのパンフレットを持ってきてくれて」。見学後、すぐに入会を決めた。
○…「格闘技と食べること、動物が好き」と話す。アルバイト先のペット店では「モモンガ博士」の異名も。「モモンガは喜怒哀楽が激しい。どんな生き物か気になって飼い始めた」と好奇心旺盛な自身の心を刺激した。「仕事から帰って一緒に遊ぶのが日課。かわいいですよ」と厳しい格闘技の世界に身を置く中で心安らぐ瞬間を共に過ごす。
○…「コンボイ升水」というリングネームは、小柄な体格によらず力が強いことからジムの会長が名づけた。試合中に自身を鼓舞するのは、観客席から飛んでくるリングネームや声援の波。10月の大会決勝では相手を抑え込み、勝利のゴングを待つのみというところで再び距離を取り、立ち技に転じた。「もう一発という声援が聞こえていたから、このままでは終われないと思って」。チケット代を払って足を運ぶ観客のためにも、面白い試合をしたいというプロ意識をにじませる。自身がたてた3年計画では来年はプロ全勝優勝でチャンピオンになる年。一直線に登りつめる。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>