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ソロアルバム「hue」を2日にリリースしたバイオリニスト 江藤 有希(ゆき)さん 市内在住 44歳

公開:2016年3月3日

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江藤 有希(ゆき)さん

バイオリンで奏でる色彩

 ○…ファーストアルバム『hue(ヒュー)』は、英語で「色彩」という意味を持つ。「バイオリンは主役として扱われやすいですが、私は人と共演するのが好き」。ギターやチェロとともに、時にはポップ、時にはクラシカルなメロディに乗って音色を奏でる。「歌詞がないからこそ、色んな情景を思い浮かべながら、自由に聴いてほしい」と、自信作を手に笑顔を見せる。

 ○…4歳でバイオリンを始めた。父が東京交響楽団のフルート奏者だったこともあり、クラシックは身近なものだった。音大受験に3回挑戦したが一歩届かず、奏者を引退してフルート修理店を営んでいた父の元で7年間働いた。「28歳の時、義務感で修理職人をやっているようにしか見えないと父に言われてハッとした。バイオリンへの未練のようなものに気づいていたのかも」。音楽の道を模索し、バイオリン講師を務めながらライブなどに参加。次第に演奏家としての活動を広げていった。

 ○…「クラシックとは違う、おしゃべりするように奏でるところに惹かれた」と、ブラジルの伝統的な演奏スタイル「ショーロ」のバイオリン奏者としても活動する。2004年には「本場の演奏が聴きたい」と2カ月間ブラジルへ。「偶然現地ミュージシャンのライブに飛び入り参加させてもらった」と運命的な出会いを振り返り、目を輝かせる。「楽譜もなく『周りの音を聴きながら弾け!』と言われたのもいい思い出です」。観客の熱い拍手が未だに忘れられない。

 ○…出身は東京都三鷹市。2年前、結婚を機に夫の地元の平塚に移り住んだ。「地場野菜がスーパーで買えるところと、キヌヒカリの小粒な感じが好き」とはにかむ。アルバムに同封されているブックレットの写真は袖ヶ浜で撮影した。「収録曲は平塚で作られたものばかり。今住んでいる場所で撮りたかった」と、自然豊かな平塚で音色は輝きを増している。

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