キャンピングカーでジーンズの販売とリペア(修理)を行う「業界初」の移動式ジーンズショップが存在する。その名は「Denimman(デニムマン)」だ。今年2月に活動を開始して以来、湘南・西湘地区で注目を集めている。店舗を持たず、地域を走り回る「デニムマン」の正体とは――。その姿に迫った。
出張販売を実施「気軽に呼んで」
真っ白なキャンピングカーの側面に、「Denimman」と書かれた大きなロゴ。ドアを開ければ「デニムマン」張本人、新倉健一郎さん(50)が迎えてくれる。
新倉さんは小田原市出身。結婚を機に平塚市に移住した。かつては小田原市内のジーンズショップで28年間勤務し、店長やバイヤーなどを務めた。勤務先が昨年6月に閉店し、閉店セール中にふと「ジーンズの移動販売ってできるのか」という案が頭に浮かんだという。
新たな就職先を求めてハローワークに足を運ぶも、他業種は自分に合わなかった。職を探しながら、ジーンズの移動販売の手がかりを探した。パソコンで検索するも、多くが飲食関係ばかり。ジーンズの移動販売など前例がない。「法的にもやっていいものなのか」。暗中模索状態だった。
店舗を構えることも検討したが「家賃や改装費、在庫などを含めると、成功のイメージができなかった」。あれこれと思案した結果が、キャンピングカーだった。高さ約2m、広さ約4畳の室内に、試着室やミシン、顧客とゆっくりと話しができるよう、イスとテーブルをしつらえている。
販売するジーンズも「国産ジーンズ発祥の地」として知られる岡山県倉敷市児島の「ジャパンブルージーンズ」など、ジーンズファンが舌を巻くものばかりが揃う。価格もナショナルブランドと比べて半分ほどで購入できる。
出張販売は顧客の要望で実施。電話やHPで好みやサイズを問い合わせると、各々に合うものを揃えてくれる。後日、自宅や約束場所に出向いてくれ、試着をする。気に入った物があれば、その場で購入も可能だ。客層も30代から80代までとさまざまで、市内在住の水嶋祥貴さん(39)は「呼んで直接来てもらえるのは斬新。じっくりと話を聞き、自分と向き合ってもらえるのが嬉しい」と話す。
「呼ばれたら伺う」という性質上、顧客の中には「呼んだからには買わないといけないのでは」と気に掛ける人も多い。新倉さんは「気軽に呼んでほしい」と呼びかける。「ゆっくりと好みやサイズなどの話ができればと思います。その中でお気に入りの一着を見つけてほしい」と笑顔を見せた。
問い合わせはデニムマン【携帯電話】080・4200・1026【メール】denimman50@gmail.comへ。
平塚版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>