2019年度の平塚農業高校・平塚商業高校の再編・統合が1年延期され、新校は20年4月に開校する。先月27日に県が発表した。新校舎が建設される農業高の敷地内で土器や遺構が出土したことが原因。これに伴い商業高定時制の高浜高校への移行も1年延期となった。
農業高の施設を活用する新校(校名未定)の開校は当初19年4月だったが、今年9月の試掘調査で同校のテニスコートから3〜16世紀の土器や遺構が出土。県は埋蔵文化財が密集していると判断、調査のため開校を遅らせることにした。
試掘調査が行われたのは商業教育棟と呼ばれる校舎の建設候補地。県によると新校では農業と商業の専門性を生かし、時代に即したカリキュラムを展開する。地域農業の活性化につなげようと、生産・加工・流通を一手に担い農家の収益を上げる仕組みとして注目される「農業の六次産業化」などが学べる。
一方、商業高の定時制が移行する高浜高について、県は校名変更も含め検討中。商業高の跡地利用については未定だ。
生徒数の減少を受け、県では学校数を段階的に減らす「県立高校改革実施計画」を進めている。16年度からの4年間で農業高と商業高全日制の統合をはじめ、10校1分校の再編・統合を予定。これにより県立高校は138校となる。県によると、今後27年度までの12年間で20〜30校を削減していく方針。
これまで平塚市内の県立高校では2度の再編・統合があったが、予定の延期は今回が初めて。一連の事態を受けて平塚市の吉野雅裕教育長は「当初の統合計画によって進路学習をしていた現中学1年生に対して不利益が生じないよう、高校や県教委とも連携しながら各校に進路指導上の注意などをあらためて周知していきたい」と話している。
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