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平塚版 公開:2018年7月12日 エリアトップへ

「平塚産」交通安全お届け 危険予測シミュレータを開発

社会

公開:2018年7月12日

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モニターとキャビネットの前に立つソフトを開発した三田村さん(右)と設計した佐野さん
モニターとキャビネットの前に立つソフトを開発した三田村さん(右)と設計した佐野さん

 高齢者の交通事故を減らそうと、株式会社ラッキーソフト(宝町・三田村もな美社長)が、歩行時の「ヒヤリハット」を疑似体験できるソフト「交通安全危険予測シミュレータ」を開発、地元建築会社の協力でキャビネットを持ち運びをしやすく工夫したことで、徳島県警への納入を皮切りに、全国へシェアを広げている。

16都府県で活躍中

 歩行者に危険予測の意識を向上してもらおうと開発された同ソフトは、体験者がモニターの前で動くとモーションセンサーが動作を判定、モニター内のアバターが連動して、3DCGで再現された道路を歩行し、道中にひそむ「ヒヤリハット」を疑似体験する。

 天候や時間帯、自動車の陰から自転車が飛び出すなどのアクシデントを設定できる上、頭に装着するヘッドマウントディスプレイを用いると360度の視界が確保され、臨場感を味わえる。

 鉄道会社の教育訓練システムの受託開発を手掛けるラッキーソフトは、その技術を応用して、2013年から同ソフトの開発に着手した。一般財団法人日本交通安全教育普及協会の指導を仰ぎながら、事故事例の忠実な再現にこだわった。

 また交通事故のリプレイ機能を搭載し、歩行者とドライバー双方の立場から事故原因の理解を深めるようにした。モニター3台とパソコンを備えた横3・15m、縦1・7mの仕様で、約2年かけて商品化へとこぎつけた。

 しかし、同社がターゲットとしていた警察からは、渋い返事が続いた。このソフトが活躍する交通安全講習は、小学校や公民館、ショッピングモールなど1日のうちに複数の会場で行われるため、持ち運びのしやすさが課題だったからだ。

 そこで株式会社アトラスホーム(万田・伊藤久行社長)にモニターとパソコンを収納して持ち運びしやすく、台座にもなるキャビネットづくりを相談。新築や外構、リフォームを手掛ける同社は、三田村さんの自宅バルコニーの改装を請け負ってからの付き合いだった。

 設計・製作を担当した佐野由三さんは「精密機械が衝撃に耐えられる強度と軽さの実現に頭を悩ませた」と、何度も設計図を作っては、木質や地面に合わせて衝撃を吸収するキャスター選びなど細微にわたって課題解決に努めた。最大の課題だった仕様の軽量化は、キャビネットの蓋が観音開きだったのを、1点で支える幕板に改良。総重量を従来の3分の2程度に抑えた。

 こうして15年9月の徳島県警察の導入を機に全国にシェアを広げ現在、東京都や石川県、山形県など16都県、30以上の県庁や県警、JA共済に届けられている。

 三田村さんは「高齢者の交通事故がひとつでも無くなれば」と話す。佐野さんは「改善を続け、平塚産の交通安全を届けていきたい」と、今後に期待を寄せている。

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